ウパダシチニブ 活動性強直性脊椎炎でFDAに承認申請  アッヴィ

 アッヴィは、選択的かつ可逆的なJAK阻害薬「ウパダシチニブ」について、活動性強直性脊椎炎の成人患者治療薬として、米国FDAに承認申請したと発表した。同剤は、本年初旬、従来の治療で効果不十分な活動性強直性脊椎炎の成人患者の治療薬として、欧州医薬品庁(EMA)に承認申請している。
 強直性脊椎炎は、慢性かつ進行性の炎症性筋骨格系疾患で、その患者数は世界で500万人以上に上る。重度の疼痛、可動性の制限および持続的な構造的損傷を引き起こす可能性がある消耗性の疾患で、多様な症状が、患者に身体的、心理的および経済的な負担をかける。
 治療選択肢は限られているため、より多くの活動性強直性脊椎炎とともに生きる患者が治療目標を達成するには、新たな治療法の開発が重要とされている。
 ウパダシチニブは、疾患コントロールを促し、疼痛を緩和し、機能が向上することで、治療を改善させる可能性がある。
 今回のFDAおよびEMAへの申請は、活動性強直性脊椎炎患者の徴候および症状を有意に改善したP2/3相SELECT-AXIS1試験のデータに基づくもの。
 同試験では、主要評価項目である14週時のASAS40(国際脊椎関節炎評価学会(ASAS)基準)を達成した患者の割合は、プラセボ群(26%)に対して、ウパダシチニブ群(52%)では約2倍であった(p<0.001)。強直性脊椎炎を対象としたウパダシチニブの安全性プロファイルは、これまでに様々な治療領域(関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)など)で報告された試験結果と一貫しており、新たに検出された重要な安全性のリスクはなかった。

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