リムパーザ、米国で前立腺がん治療薬として承認取得     アストラゼネカ

 アストラゼネカは26日、リムパーザ(一般名:オラパリブ)が相同組換え修復関連遺伝子変異(HRRm)を有する転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の治療薬として米国FDAが承認したと発表した。今回の承認は、The New England Journal of Medicine に掲載されたP3試験(PROfound試験)結果に基づくもの。
 前立腺がんは、男性において2番目に罹患率が高いがんで、mCRPCに対する治療選択肢は増えてはきているが、依然として5年生存率は低いままである。また、mCRPC 患者の約20~30%にHRRmが認められる。
 今回リムパーザが承認された適応症は、NHAによる治療中または治療後に病勢進行が認められたHRR 関連遺伝子に生殖細胞系列の病的変異、病的変異疑いの変異または体細胞変異を有するmCRPC。
 治療対象となる患者は、指定された14のHRR関連遺伝子に変異がある症例であり、FDAが承認したリムパーザのコンパニオン診断検査によって判断される。
 なお、リムパーザは、欧州およびその他の国でもHRR遺伝子変異陽性を有する mCRPC を対象に薬事承認審査が進んでいる。
 アストラゼネカとMSD は、リムパーザおよびアビラテロン酢酸エステルとの併用療法とアビラテロン酢酸エステル単独療法とを比較し mCRPCの1次治療として評価するために実施中のP3相PROpel試験など、前立腺がんに関する臨床試験を複数実施している。本邦においては、 mCRPCに対するリムパーザの適応は承認されていない。

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