スマートホルダー拡大でプラスチックボトルレス化推進        花王

スマートホルダー

 花王は17日、シャンプーとコンディショナーのつめかえ用フィルム容器をセットするだけで、つめかえずに繰り返し使える「スマートホルダー」の店頭での販売を4月11日より拡大し、本格的に開始すると発表した。
 花王のESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)の注力アクションである「リデュースイノベーション」の取り組みの一つで、「Kirei Lifestyle Plan」の19の重点取り組みテーマのなかでは、「ごみゼロ」に貢献するもの。
 花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいる。
 2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。花王グループがこれまでの企業活動の中で培ってきた「よきモノづくり」の思想を「ESG視点でのよきモノづくり」へと高め、環境や社会に配慮した取り組みを強化している。
 社会的課題の一つであるプラスチックごみ問題に対しては、花王はこれまでも、プラスチック包装容器の薄肉化、つめかえの促進、濃縮化、大容量化などによって対応してきた。
 また、2019年9月には、プラスチック循環社会の実現に向けて「リデュースイノベーション」「リサイクルイノベーション」への注力を発表している。その一環として、新しいフィルム容器活用の提案を通じた「プラスチックボトルレス化の加速」に取り組んでいる。
 これまで花王は、2016年にシャンプー・コンディショナー・全身洗浄料など、粘度の高い製品向けのつめかえ用製品「ラクラクecoパック」を発売。同パックは、よりつめかえやすくなっただけではなく、フィルムでできているため、本品容器に比べプラスチック使用量を約80%削減し、製造から使用、廃棄までの過程で生じるCO2排出量も約3%削減した。
 今回店頭での販売を開始する「スマートホルダー」は、「ラクラクecoパック」をセットする(つけかえる)ことで、つめかえずに繰り返し使用できる。
 さらに、「スマートホルダー」は「ラクラクecoパック」を最後まで無駄なく使用することができ、底がヌメりにくい衛生的なつくりになっている。2017年の発売以来、主にオンラインショップで販売してきたが、店頭で販売を本格化することで、より多くの消費者が手に取りやすくなり、その簡便さから同社は、「環境負荷の低いつめかえ用ラクラクecoパックの使用をさらに促進する」考えだ。

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