京都薬科大学は、3月1日13時から「受容体特異的画像化技術を基盤とするがん放射線内用療法（ラジオセラノスティクス）研究拠点の形成」に関する事業について、国際共同研究拠点とのオンデマンドWebシンポジウムを開催する。
同事業は、「平成30年度文部科学省 私立大学研究ブランディング事業」の支援対象校として実施しているもの。
同ブランディング事業では、小動物に投与した放射性同位元素（γ線放出核種）を世界最高水準の精度で高感度に測定する装置SPECT/CT（ベルギーMOLECUBES社製）を駆使し、次世代型放射線内用療法の提案を目的として研究を推進していく。
これまでの成果として、2018年度にキックオフシンポジウムの開催、2020年2月26日にはドイツ・ヴュルツブルク大学の化学・薬学部と研究協力に関する連携協定を締結して合同報告会を開催するなど、国際的な共同研究体制を構築してきた。
今年度は、私立大学研究ブランディング事業としての最終年度であり、同シンポジウムで3年間の研究成果の最終報告を行う。今回、新型コロナウイルス感染症の影響に鑑みて、オンデマンド配信により開催する。
京都薬科大学では、同大学が持つ優れた研究基盤をもとに放射線内用療法radio-theranostics「therapeutics（治療）＋diagnostics（診断）」研究拠点を構築・機能させ、次世代がん研究を同大学のブランドとしていく。さらに、同成果を突破口として、「先進的な研究に支えられた薬学のプロフェッショナルの育成を追求する大学」として “京薬ブランド”の世界への発信を目指す。
オンデマンドWebシンポジウムの実施概要およびプログラムは次の通り。
◆配信日時 ： 2021年3月1日13：00～3月12日17：00
◆開催形式：Webオンデマンド配信
◆質問および回答：テキスト形式（視聴申込者へ質問受付フォームを送信）
◆視聴方法：事前申込制
https://forms.office.com/Pages/ResponsePage.aspx?id=yse8bnIKDUu0ScujsOIi_lBewbgmyKBPli5Wapoiei5UOUExMllCVExFSjJOMTQzSUdVRkpUVjNPVi4u&qrcode=trueのURLより申込む。後日、登録したメールアドレスに視聴用URLを送付する。
◆申込期間：2月19日～3月11日
◆プログラム
・招待講演
「Past, present and future of preclinical PET SPECT and CT imaging:an overview of technology driven innovation illustrated with relevant applications in various therapeutic research areas」= Niek van Overberghe & Kim Braeckman氏（MOLECUBES）
「An overview of Preclinical PET in the translational pathway」=Christopher Cawthorne氏（KU Leuven, Nuclear Medicine & Molecular Imaging）
・ブランディング事業報告
「小動物用SPECTによる低エネルギーγ線放出核種画像化の試み」＝河嶋秀和氏（京都薬科大学 放射性同位元素研究センター）
「がんラジオセラノスティクスを指向した薬剤開発」＝木村寛之氏（京都薬科大学 代謝分析学分野）
「パーキンソン病の病態解明に向けたαシヌクレインの凝集・線維化機構の解明」＝扇田隆司氏（京都薬科大学 薬品物理化学分野）
「ヒトiPS細胞技術を応用したパーキンソン病に対するneurotheranosticsの開発に向けて」＝西村周泰氏（京都薬科大学 統合薬科学系）
「Notch受容体活性化におけるContext Dependencyの機構解明に向けて」＝佐藤毅氏（京都薬科大学 基礎科学系）
「Notch受容体を標的とする核医学治療薬剤の開発」＝長谷川功紀氏（京都薬科大学 共同利用機器センター）
