事実婚・同性パートナーを配偶者と同扱いに就業規則変更  田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は24日、従業員が事実婚あるいは同性パートナーを会社に届け出た場合、配偶者に適用されている制度において、事実婚・同性パートナーを配偶者と同様の取り扱いとなるよう来年1月1日付で就業規則を改定すると発表した。
 同社は、ダイバーシティ&インクルージョンの考え方を経営戦略の1つと位置付けており、従業員の健康と多様性の尊重をマテリアリティとして特定している。その中で、顕在化した多様性(性別、性自認・性的指向(LGBTを含む)、年齢、経歴、国籍、障がいの有無、育児・介護による時間制約など)と潜在している多様性(知識・スキル・経験、価値観・考え方など)の両方について、お互いが個々の違いを認め合い、一人ひとりの強みを更に伸ばしていくことで成果の最大化を目指してた取り組みを進めている。今回の就業規則改定はその一環として実施されるもの。
 適用する社内規則・制度例、スケジュール、同社のこれまでの主な取り組みは次の通り。
 ◆休暇関連:慶弔休暇、配偶者出産時特別休暇、看護休暇、育児休業等(介護休暇、介護休業は2020年4月に適用済)
 ◆手当関連:赴任旅費、単身赴任手当、育英一時金等
 ◆住宅関連:社宅、借家補助等
 ◆スケジュール:2021年1月1日 運用開始
 ◆同社のこれまでの主な取り組み
◎2017年
 コンプライアンスガイドブックに「性的指向・性自認(LGBT を含む)などを理由に不公正な処遇をしません。」と明記し、就業規則に懲戒処分対象になることを明文化
 新卒採用エントリー受付時のエントリーシートにおいて性別の選択を廃止
◎2018年
 全職制出席必須のダイバーシティ研修でLGBT当事者による講演
 LGBTを理解し、自分でできることは何かを考えて行動する支援者にALLY(アライ、LGBTを積極的に支援し、行動する人のこと)のオリジナルステッカーを配布
 LGBT に対する問い合わせ・相談窓口を設置
◎2019年
 日本最大級のLGBTイベント「東京レインボープライド2019」のパレード参加
 2019年10月に大阪で開催された、関西最大級のLGBTイベント「レインボーフェスタ!2019」への広告協賛およびパレード参加
 企業・団体等におけるLGBTに関する取り組みを評価する「PRIDE指標」の最高位「ゴールド」を受賞2020年
 介護制度(介護休業、介護休暇)の対象家族に同性パートナーを追加
 企業・団体等におけるLGBTに関する取り組みを評価する「PRIDE指標」の最高位「ゴールド」を2年連続で受賞
 2020年10月に「レインボーフェスタ!2020」へ広告協賛を実施
 婚姻の平等(同性結婚の法制化)を求める企業を募るキャンペーン「Business For Marriage Equality」へ賛同

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