CDPから「気候変動」「森林」「水」分野で日本企業初のトリプルA獲得  花王

 花王は9日、国際NPOのCDPが実施し、世界の調査対象企業が回答した「気候変動」「森林」「水」対応に関する調査において、すべての分野で最高評価である「Aリスト企業」に選定されたと発表した。
 トリプルA企業は、CDP質問書への回答をもとに評価された約5800社の中から、10社選定されている。花王は、日本で初めてのトリプルA獲得となり、「気候変動」分野は2回目、「森林」分野は初、「水」分野は4回目の選定である。
 花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいる。2019年4月には、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供を推進している。
 同社では、今回の「気候変動」「森林」「水」分野における「Aリスト企業」選定は、次の3つの点が評価されたと考察している。

 ●製品ライフサイクルを対象にしたCO2削減目標を策定し、自社だけでなく、消費者、ビジネスパートナーといったさまざまなステークホルダーと協働で行なう“いっしょにeco”の活動や、気候変動が花王のビジネスに及ぼすリスクや機会についての積極的な開示

●「持続可能なパーム油」と「持続可能な紙・パルプ」の2つの調達ガイドラインにおいて森林破壊ゼロの支持を表明した上で、倫理的な課題にも配慮した持続可能な調達を推進し、トレーサビリティの確認を実施。FSC認証の紙・段ボールの導入や、森林伐採が花王のビジネスに及ぼすリスクや機会についての積極的な開示

●ESG戦略の重点取り組みテーマとして「水保全」を掲げ、国内外の工場における水使用量の削減や節水製品の提供など、自社だけでなく、消費者、ビジネスパートナーといったさまざまなステークホルダーと協働で行なう“いっしょにeco”の活動や、水の抱える課題が花王のビジネスに及ぼすリスクや機会についての積極的な開示

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