オムロン ソフトウェアは17日、同社の文字入力支援システム『iWnn IME for Web』が、クリプラが提供するクラウド電子カルテ『CLIPLA』の文字入力機能に採用され、電子カルテへの入力業務にかかる時間・労力の短縮が可能になったと発表した。
医療機関における文字入力では、医薬品の名称など、通常の文字入力方式では対応しきれない専門用語が多く、都度、単語登録を行うなどの対応が必要であった。また、電子カルテの利用端末を更新する際には、再度単語登録などを実施する必要があり、現場の負担となっていた。
『iWnn IME for Web』は、これまで多くの携帯電話やスマートフォンに搭載されているオムロン ソフトウェアの入力機能をベースに開発しており、単なる医療用語辞書ではなく、入力された単語や単語同士のつながりを元に予測変換や繋がり予測など文章の作成に最適な予測変換候補を表示することで、電子カルテの記入にかかる負担を軽減する。
また、辞書データおよび予測変換機能はクラウド上で実現されているため、端末の更新や新規で端末を導入する際にも、いつも通り『CLIPLA』を開けば設定等を行う必要なく継続して利用可能である。
クリプラが提供するクラウド電子カルテ『CLIPLA(クリプラ)』は、クリニック内にサーバーの設置が不要で、インターネットに接続していれば場所を問わず使える。院内での診察はもちろん、訪問診療でも活用できる。
また、クリニック内にサーバーを設置するタイプの電子カルテに比べて初期費用を大幅に削減できるほか、定期的な買換えも発生しない。科独自の診療フローに対応した、眼科向けクラウド電子カルテ『CLIPLA Eye(クリプラアイ)』、産婦人科向けクラウド電子カルテ『CLIPLA Luna(クリプラルナ)』も展開している。
今回、電子カルテ向けに『iWnn IME for Web』を提供することで、医療者が電子カルテへ入力する労力が削減され、診察時間の確保や患者とのコミュニケーションの集中への貢献が期待される。
オムロン ソフトウェアでは、今後もコミュニケーションの課題解決に向けて医療現場のニーズを反映し、『iWnn IME for Web』の機能向上を図っていく。
また、これまで培ってきた文字入力技術を活かし、様々なシチュエーションに対応した快適なコミュニケーションの実現により、DX社会を見据えた顧客のIT化推進を後押しする。
一方、クリプラは、様々な入力方式の開発・連携を進め、院内における入力業務にかかる時間の短縮化を図っていく。