田辺ファーマは29日、同社が創製し開発中の完全ヒト型抗インターロイキン-33(IL-33)モノクローナル抗体製剤「MT-2990」について、米国トレランスバイオに対し、全世界での開発権および日本を除く商業化権を導出したと発表した。
同契約に基づき、田辺ファーマはトレランス バイオから、最大約882億円の開発および販売マイルストンを受け取る。併せて株式による対価に加え、売上高に応じた段階的ロイヤリティを受け取る予定である。
MT-2990は、IL-33に結合し中和する機能を持つヒトIgG1モノクローナル抗体で、細胞ストレスや組織障害のシグナルとして細胞外に放出され、自然免疫と獲得免疫反応の双方を活性化するアラーミン(警報分子)だ。
IL-33シグナルの調節異常は、炎症経路の活性化に加えて胸腺機能障害や加齢に伴う免疫機能の進行性低下、さらに特定の免疫関連疾患における急性胸腺萎縮等に関与すると考えられている。
MT-2990はこれまでに5件の臨床試験で150例以上に投薬されており、安全性、忍容性、および良好な薬物動態に関する臨床データを取得している。今後はトレランス バイオが開発を引き継ぐ。
