抗CD19モノクローナル抗体製剤「ユプリズナ」  全身型重症筋無力症の適応追加承認取得 田辺ファーマ

 田辺ファーマは16日、「ユプリズナ」(一般名:イネビリズマブ、遺伝子組換え)について、国内で全身型重症筋無力症の適応追加承認を取得したと発表した。
 対象は、全身型重症筋無力症(ステロイド剤またはステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)。
 全身型重症筋無力症は、B細胞が関与する希少な慢性自己免疫疾患で、神経筋接合部における刺激伝達が障害されることで発症する。同疾患は主にアセチルコリン受容体(AChR)および筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK)に対する自己抗体によって引き起こされ、これらの自己抗体はCD19陽性B細胞、特に形質芽細胞や一部の形質細胞によって産生されると考えられている。
 同疾患は、筋力低下、呼吸困難、嚥下障害、発話障害、複視や眼瞼下垂などの眼症状を特徴とする。全身型重症筋無力症の治療薬として、ステロイドならびにステロイド以外の免疫抑制剤および分子標的薬が承認されている。
 ユプリズナは、自己抗体を産生するCD19陽性B細胞を標的とする抗体医薬品で、承認日時点において本邦で承認されている全身型重症筋無力症治療薬の中で唯一の作用機序を有している。
 今回の追加効能の承認は、ユプリズナ導入元のアムジェン社と共同で実施中の国際共同治験(MINT試験)結果に基づくもの。
 MINT試験は、抗AChR抗体陽性および抗MuSK抗体陽性の全身型重症筋無力症患者さんを対象とした最大規模のP3試験で、ステロイドの漸減を治験デザインに組み込んだ初めての臨床試験だ。
 ベースライン時にステロイドを服用していた患者は、治験計画に従い投与開始4週目からステロイドの漸減を開始し、24週目までにプレドニゾロン5mg/日まで減量した。その結果、26週時点においてユプリズナ投与群の87.4%、プラセボ投与群の84.6%の患者がステロイド用量を1日5mg以下に減量していた。
 主要評価項目である26週時点の日常生活動作への影響の評価指標(MG-ADL)のベースラインからの変化量について、ユプリズナ投与群はプラセボ投与群と比較して1.9ポイントの差を示し、統計学的に有意に改善した(-4.2 vs. -2.2;p<0.0001)。
 また、抗AChR抗体陽性の患者においては、MG-ADLの症状改善は52週まで維持され、ユプリズナ投与群ではプラセボ投与群と比較して2.8ポイントの差を示した(-4.7 vs. -1.9;95%信頼区間:-3.9~-1.7)。
 ユプリズナは、日本国内において2021年3月に「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を効能・効果とする新規医薬品として製造販売承認を取得した。さらに、2025年11月には「IgG4関連疾患の再燃抑制」の適応追加が承認されている。

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