アストラゼネカは24日、「ビレーズトリ14.4エアロスフィア」について、日本で成人および12歳以上の小児における気管支喘息の治療薬として承認を取得したと発表した。
ビレーズトリは、ICS/LABA配合剤の有効性にLAMAを組み合わせた、単一吸入器による固定用量3剤併用療法である。厚労省による同承認は、コントロール不良の喘息患者を対象としたP3相KALOS試験およびLOGOS試験の結果に基づくもの。
日本人も組み入れられたKALOS試験において、ビレーズトリ14.4はICS/LABAの2剤配合治療薬と比較して、投与12~24週の朝の投与前トラフFEV1のベースラインからの変化量が42mL(95%信頼区間:10~74mL,p=0.011)と、統計学的に有意な肺機能の改善を示した。
主要な副次評価項目である12~24週のFEV1 AUC0-3のベースラインからの変化量において、ビレーズトリ14.4はKALOS試験で65mL(95%信頼区間:30~101mL,p<0.001)の改善を示し、統計学的に有意な改善が認められた。
厚労省の患者調査によると、日本における喘息の総患者数は約185万人と推計されており、2剤併用療法を受けている人々の半数近くがコントロール不良とされている。
コントロール不良の場合、気道の炎症と気管支平滑筋の収縮により、喘鳴、息切れ、胸部絞扼感、咳嗽、場合によっては死に至る可能性がある。標準治療薬が利用可能であるにもかかわらず、多くの患者で依然として十分なコントロールが得られておらず、肺機能の著しい悪化やQOLの低下が続いている。
ビレーズトリは、米国において本年4月、成人および12歳以上の小児を対象に喘息治療薬として承認されており、欧州では欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)により、Trixeo Aerosphereの販売名で喘息治療薬として承認勧告を受けている。
現在、中国を含む他の主要地域で規制当局審査が進行中である。また、ビレーズトリおよびTrixeoは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対しても、米国、EU、中国および日本を含む世界90カ国以上で承認されている。
日本では、現在は「ビレーズトリエアロスフィア」として販売されているが、今回のビレーズトリ14.4の承認を受け、販売名を「ビレーズトリ7.2エアロスフィア」に変更する予定である。販売開始時期は未定。
◆東田有智近畿大学病院 病院長のコメント
標準的治療を受けているにもかかわらず、症状コントロールが不十分な喘息患者さんは依然として存在し、症状悪化への不安や日常的な呼吸困難、増悪のリスクを抱えている。今回の日本におけるビレーズトリ14.4の承認は、喘息患者さんに新たな治療選択肢をもたらすものであり、疾患負荷の軽減に貢献できると期待している。
◆長瀨洋之帝京大学医学部 内科学講座 呼吸器・アレルギー学教授のコメント
喘息とともに生きる多くの人々にとって、日々の症状や増悪への不安は依然として大きな課題である。日本におけるビレーズトリ14.4の承認は、3剤配合吸入薬を必要とする患者さんの疾患コントロール改善に資する新たな治療選択肢を提供する重要なマイルストーンである。
◆ヴィクラム・チャンドアストラゼネカ執行役員 研究開発本部長のコメント
ビレーズトリは、COPD領域では3剤配合吸入薬として、すでに患者さんのアウトカム改善に貢献している。今回、そのベネフィットを喘息患者さんにも拡大できることを大変嬉う。当社は革新的なサイエンスによって、呼吸器疾患治療の進歩を引き続き牽引していく。

