Johnson & Johnsonは24日、膀胱がん治療薬「イネレクスゾ」について、日本で製造販売承認を取得したと発表した。
適応症は、BCG(Bacillus Calmette-Guérin)膀胱内注入療法後に残存・再発した上皮内がんを有する高リスク筋層非浸潤性膀胱がん(HR-NMIBC)。
イネレクスゾは、膀胱温存を希望する患者さんのために開発され、膀胱内に留置することで、抗がん剤を膀胱内へ3週間にわたり持続的に局所送達することができる膀胱内投与用製剤である。外来で留置することができ、留置後は医療機関内での待機がなく帰宅できることが期待される。
今回の承認は、国際共同P2b相SunRISe-1試験(NCT04640623)結果に基づくもの。同試験コホートでは、イネレクスゾによる治療を受けたBCG膀胱内注入療法に不応性の上皮内がんを有するHR-NMIBC患者の82.4%が、完全奏効を達成した(95%信頼区間:72.6-89.8)。
完全奏効とは、評価時にがんの徴候が認められなかったことを意味する。また、優れた持続性も示しており、奏効期間の中央値は25.8カ月、1年時点での膀胱全摘未実施率は86.6%であった。
安全性については、重大な副作用として尿路感染が報告されている。また、その他の主な副作用(10%以上)として、頻尿、排尿困難、尿意切迫、尿路感染、血尿及び尿路痛が報告されている。
◆西山博之筑波大学 腎泌尿器外科教授のコメント
BCG膀胱内注入療法後に上皮内がんが残存・再発した場合、現在の診療ガイドラインでは、膀胱全摘除術が推奨されており、膀胱温存を希望する患者さんにとって、治療選択肢は限られていた。イネレクスゾは、適切な患者さんにおいて膀胱温存を支援する新たな選択肢となる可能性があり、この領域の診療を変える可能性がある。
◆クリス・リーガーJ&J Innovative Medicine Japan代表取締役社長のコメント
HR-NMIBCの治療領域では、約40年以上にわたり大きな治療の進展が限られていた。患者さんに新たな希望をもたらすこの歴史的なマイルストーンを実現した科学に、私たちは誇りを持っている。
イネレクスゾは、医薬品と医療機器の専門性を融合したこの領域初の画期的な治療である。強固な臨床データに支えられた本治療は、膀胱がん治療における意義ある前進であり、患者さんのための医療の未来を切り拓くべく、J&Jならではの強みとグローバルネットワークを最大限に活用するという私たちのコミットメントを体現している。

