尋常性乾癬治療薬「ザソシチニブ」 デュークラバシチニブと直接比較したP3試験で好結果 武田薬品

 武田薬品は12日、開発中の尋常性乾癬治療薬「ザソシチニブ」(TAK-279)について、尋常性乾癬を対象にデュークラバシチニブと比較した無作為化、多施設共同、二重盲検比較P3試験において、主要評価項目および主要な副次評価項目すべてで良好なトップライン結果を得たと発表した。
 ザソシチニブは、中等症から重症の尋常性乾癬(PsO)を有する成人患者を対象とした、高い選択性を備えた強力な次世代の経口チロシンキナーゼ2(TYK2)阻害薬である。
 直接比較試験のLATITUDE Atlas(TAK-279-PsO-3004)試験では、主要評価項目である16週時点におけるPsoriasis Area and Severity Index (PASI, 乾癬の面積と重症度を表す指標)100の達成について、ザソシチニブ投与群はデュークラバシチニブ投与群に対して統計学的に有意な結果を示した。ザソシチニブが投与された患者の35%以上が、16週時点で皮膚症状の完全な消失(PASI 100)を達成し、その達成割合はデュークラバシチニブの2.5倍超であった。
 また、16週時点におけるPASI 90、Static Physician’s Global Assessment(sPGA, 医師総合評価)0を含むすべての主要な副次評価項目についても、ザソシチニブ投与群はデュークラバシチニブ投与群に対して統計学的に有意な結果を示した。
 ザソシチニブの安全性および忍容性プロファイルは、これまでの試験結果と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。
乾癬は、かゆみ、痛み、見た目の変化、および日常生活に支障をきたす皮膚病変を特徴とする慢性的な全身性免疫介在性炎症性疾患で、肉体的、感情的、心理的健康に影響を及ぼす。
 世界で6400万人が乾癬を有すると推定されており、その約80~90%が尋常性乾癬を有している。持続するかゆみ、皮膚病変の外観や発生部位については、特に目立つ部位や敏感な部位に生じる。さらに、乾癬性関節炎などの関連する併存疾患は、生活の質を大きく低下させ、日常生活に重大な影響を及ぼす可能性がある。
 また、乾癬は互いに関連し合う複雑な免疫経路、遺伝的要因、環境要因によって引き起こされる患者ごとに症状や病態が異なる異質性疾患であり、時間の経過とともに病状、症状、治療反応のばらつきを起こす。 武田薬品は、米国皮膚科学会(AAD)年次総会で最近発表し重要な節目となったP3相LATITUDE PsO 3001および3002試験の結果に続き、同直接比較試験の詳細データを今後の医学学会で発表する予定である。なお、米国FDAおよびその他の規制当局に対する尋常性乾癬の新薬承認申請は、2026年度中の提出に向けて予定通り進捗している。

◆LATITUDE Atlas試験治験責任医師のLinda Stein Gold氏(Henry Ford HealthのDirector of Dermatology Clinical Research、M.D.)のコメント
 この直接比較試験において、ザソシチニブはデュークラバシチニブと比較して有意な皮膚症状の完全な消失を示し、経口治療薬の中で臨床的に意義のある差異を示した。経口治療への期待が高まるなか、今回の結果は、尋常性乾癬における経口治療の選択肢として、ザソシチニブが患者さんと医師が期待する治療効果の基準を変革する可能性を示している。

◆Chinwe Ukomadu武田薬品消化器系・炎症性疾患領域ユニットヘッド、シニア・バイスプレジデント( M.D., Ph.D.)のコメント
 今回の直接比較試験の結果は、P3試験全体で示された強固な有効性を裏付けるものであり、ザソシチニブが投与された患者さんの35%以上が16週時点で皮膚症状の完全な消失(PASI 100)を達成し、デュークラバシチニブの達成割合の2.5倍を超える結果を示した。
 また、デュークラバシチニブ投与群との差は、投与開始後早くも8週時点で認められた。これらの結果は、1日1回投与の利便性の高い経口薬として、ザソシチニブが迅速かつ持続的な皮膚症状の消失をもたらす可能性を裏付け、尋常性乾癬の患者さんに対し、高い選択性を備えた強力なTYK2阻害薬が革新的な治療効果をもたらす可能性を示している。

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