武田薬品は24日、同社のバイオ医薬品製造施設(ミネソタ州ブルックリンパーク)が、FDAより エンティビオの原薬製造許可を取得したと発表した。同施設は、エンティビオ原薬の製造能力のみならず、将来の生物学的製剤の研究開発をサポートする能力を有している。
同社Global Manufacturing and Supply OfficerのThomas Wozniewski氏は、「ブルックリンパークでエンティビオ原薬製造許可を取得したことで、供給能力が大きく拡張する。原薬の製造拠点としてブルックリンパークが加わることは、グローバルにおける製造の効率性とサプライチェーンの柔軟性を最適化するために不可欠なものである」とコメントしている。
エンティビオは、中等症から重症の成人の活動性潰瘍性大腸炎(UC)およびクローン病(CD)の適応にて2014年にFDAより承認を受けた生物学的製剤である。同剤はは、米国およびEUを含む60カ国以上で販売許可を取得しており(日本製品名:エンタイビオ)、現在までに41万5000人以上の患者に使用されている。
武田薬品は、FDA、ミネソタ州、ブルックリンパーク市と緊密に連携し、製造に必要な承認と操業許可を取得した。フル稼働に向け、7500万米ドル以上を改修および設備に投資している。ブルックリンパークの製造施設では現在、約300 人の常勤および契約社員を雇用しており、製造、品質、技術、保守、設備、倉庫や、さまざまなサポートや施設関連など、さらに増加する役割に対応するため、雇用を継続する。同社は2016 年にBaxalta社からブルックリンパークの製造施設を取得している。
また、武田薬品は、同社子会社のBioLife Plasma Services を通じて、ミネソタ州で6カ所の血漿採取センターを運営しており、300人以上を雇用している。