武田薬品は10日、遺伝子組換えブタ血液凝固第VIII 因子「オビザー」について、「後天性血友病A(AHA)における出血抑制」を効能・効果として発売したと発表した。
AHAは、正常な第VIII 因子遺伝子を有する患者に凝血促進作用の機能的欠損を引き起こす、ヒト血液凝固第VIII 因子(hFVIII)に対するインヒビター(自己抗体)の出現に起因する稀な出血性疾患である。
オビザーは、主にAHAの日本人18歳以上の患者5例を対象とした国内臨床P2/3 相試験(NCT04580407)およびAHAの非日本人18歳以上の患者を対象とした海外臨床P2/3試験(NCT01968655)から得られた有効性および安全性のエビデンスに基づき、2023年6月30日に厚労省に製造販売承認申請を行い、本年3月26日に製造販売承認を取得した。
◆濱村美砂子武田薬品ジャパン ファーマ ビジネス ユニット希少疾患事業部長のコメント
重篤な出血症状を呈し、生命予後が良好とは言えない難治性の出血性疾患であるAHAの患者さんにオビザーをお届けできることを心よりうれしく思う。オビザーが一人でも多くの患者さんに新しい治療選択肢として貢献できるよう尽力していきたい。