田辺三菱製薬は20日、選択的DPP-4阻害剤/SGLT2阻害剤 配合剤「カナリア配合錠」について、口腔内崩壊錠(OD錠)であるカナリア配合OD錠の剤形追加申請を厚労省に行ったと発表した。
「カナリア配合錠」は、DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の2成分を含有する配合錠として日本で初めて承認され、2017年9月に2型糖尿病治療剤として発売を開始した。「カナリア配合錠」に含まれている選択的DPP-4阻害剤「テネリア錠」とSGLT2阻害剤「カナグル錠」は、いずれも田辺三菱製薬が創製した日本オリジンの2型糖尿病治療薬である。
両有効成分を配合した「カナリア配合錠」は、DPP-4阻害薬による血糖値に応じたインスリン分泌促進作用と、SGLT2阻害薬による尿糖排泄促進作用という2つの異なる作用機序により、1日1回、1錠で良好な血糖管理が期待できる。
また、発売開始以降、「テネリア錠」と「カナグル錠」の併用治療を受けている患者の利便性向上ならびに「テネリア錠」または「カナグル錠」での単剤治療を受けているにもかかわらず、効果が不十分な患者さんへの血糖管理に使用されてきた。
一方、OD錠は、少量の水で容易に崩壊することから、口腔内の唾液等の水分により速やかに溶け、場所にとらわれることなく水なしでも水ありでも服用でき、これまで以上に、継続的な治療が必要な2型糖尿病のある人の利便性の向上と服薬継続が期待される。 田辺三菱製薬では、「テネリア錠」について、2021年6月からOD錠を発売しており、「テネリアOD錠」は、現時点で、国内唯一の選択的DPP-4阻害薬のOD錠である。
また、「カナグル錠」についても、2023年3月にOD錠の剤形追加申請を行っている。
田辺三菱製薬は、今後も2型糖尿病と共に生きる人の治療満足度と利便性の向上のため、希望ある選択肢を提供できるよう努めていく。