メディパルホールディングスとJCRファーマは11日、 JCRファーマが創製し、メディパルが海外での事業化で実施許諾権を取得している血液脳関門通過型α-N-アセチルグルコサミニダーゼ製剤「JR-446」について、ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B型、MPS IIIB)を対象としたグローバルP1/2試験における第1例目の被験者への初回投与が行われたと発表した。
MPS IIIBは、ライソゾーム病の一種であり、重度の中枢神経系障害を呈する疾患である。世界における患者数は500人から1000人と推定されている超希少疾患で、これまでに承認された治療薬はない。
メディパルとJCRは、2023年9月に、JR-446のMPS IIIBを対象疾患とした海外事業化に関する実施許諾契約および日本における共同開発・商業化契約を締結。同契約に基づき、メディパルは日本を除く全世界における事業化に関する再実施許諾権付独占的実施権を保有している。
メディパルからの委託を受け、JCRは治験依頼者として同試験の実施および開発活動を主導している。
同試験は、6歳未満のMPS IIIBの患者を対象としたJR-446の安全性、忍容性および予備的な有効性を評価するグローバル多施設共同の非盲検試験である。
JCR独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を使用したJR-446は、非臨床試験においてMPS IIIBに関連する症状に対する効果を示すことが確認されており、現在、日本においては、両社の共同開発契約のもとP1/2試験(JR-446-101)を実施中である。なお、JR-446は、昨年、米国、欧州(EU)および日本において、オーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けている。両社は、MPS IIIB患者に一日でも早く同剤を届けられるよう、引き続き取り組んでいく。
◆Irene Chang治験験責任医師のカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学遺伝学部門 生化学遺伝学セクション小児科准教授のコメント
本試験における最初の患者さんへの投与は、MPS IIIBのコミュニティにとって重要なマイルストーンとなる。MPS IIIBは、患者さんの神経認知機能の発達、自立、さらにQOLに影響を及ぼす極めて重篤かつ生命を脅かすライソゾーム病であるが、現在、承認された治療法は存在しない。
本疾患の患者さんとそのご家族は、依然として重大なアンメット・メディカル・ニーズに直面している。我々は、JR-446の可能性を評価する上で次の段階へと進めることを大変心強く感じている。
この重要なマイルストーンを実現に導いた患者さん、介護者、そして治験チームの皆様の尽力に深く感謝申し上げるとともに、本試験がMPS IIIBと共に生きる方々とそのご家族のQOLを大きく向上させるものとなることを願っている。
