ホスレボドパ/ホスカルビドパ 進行期パーキンソン病治療薬としてEUで発売アッヴィ

 アッヴィは1日、ホスレボドパ/ホスカルビドパについて、進行期パーキンソン治療薬として欧州連合(EU)で発売したと発表した。
 対症は、処方可能なパーキンソン病治療薬の組み合わせで十分な効果が得られない場合の重度の運動機能の日内変動と運動過多(過度の運動)またはジスキネジア(不随意運動)を伴う進行期パーキンソン病。
 ホスレボドパ/ホスカルビドパは、他の治療法では症状の制御が不十分な進行期パーキンソン病患者における重度の運動機能の日内変動を治療するための、初めてかつ唯一の、レボドパベースの24時間持続投与可能な皮下注射剤である。 同剤の継続的投与により、レボドパを1日24時間投与することができる。これにより、症状がよく制御されている時間(「オン」時間)を増やすことで、患者の助けとなる可能性がある。
 アッヴィは、2022年の第3四半期に、分散審査方式を通じて、ホスレボドパ/ホスカルビドパの製造販売承認を取得した。Pホスレボドパ/ホスカルビドパ皮下投与用VYAFUSERポンプは、2023年11月に欧州適合(CE)マークを取得している。
 パーキンソン病は、慢性かつ進行性の神経変性疾患で、全世界で約610万人が罹患しており、2040年までに倍増すると予想されており、振戦(ふるえ)、筋強剛、動作緩慢、平衡障害を特徴とする。
 疾患が進行するにつれて、症状の重篤度は増し、患者さんはより大きな障害や日常生活動作を行う能力の低下を経験する他、標準治療が効かなくなると症状が再発する傾向がある。
 進行したパーキンソン病の特徴として、日常生活動作への介助、運動機能の日内変動の増加(「オン・オフ」時間と呼ばれる動作能力の変化)、嚥下困難、反復性転倒、認知症、ジスキネジアなどの症状が挙げられる。
今回の発売は、PRODUODOPAの持続皮下投与の長期安全性、忍容性および有効性を評価したP3相12ヵ月非盲検試験(M15-741試験)、PRODUODOPAの有効性と安全性を経口レボドパ/カルビドパと比較したP3相12週間試験(M15-736試験)、およびP1相薬物動態比較試験に基づくもの。
 M15-741安全性・忍容性試験から得られた結果では、好ましいベネフィット/リスクプロファイルが示され、PD日誌に記録された「オフ」時間とジスキネジアのない「オン」時間、および早朝「オフ」時間の患者さんの割合から測定された朝のアキネジアについて、持続的な改善が実証された。

◆Roopal Thakkarアッヴィsenior vice president, global therapeutics兼chief medical officerのコメント
 パーキンソン病とともに生きる患者さんは、特に病気が進行し、症状が十分に制御できなくなると、日常的に困難や不安を経験することがある。今回の承認は、進行期パーキンソン病を抱える患者さん、その家族、介助者のために、画期的な新しい治療選択肢を開発するという、このコミュニティに対する当社の揺るぎない信念の一例となるものである。

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