アストラゼネカは18日、「ファセンラ」(一般名:ベンラリズマブ、遺伝子組換え)について、日本で好酸球増多症候群(HES)に対する承認を取得したと発表した。
同承認は、HES患者を対象にファセンラの有効性と安全性を評価したP3相NATRON試験の結果に基づくもの。同試験において、ファセンラ投与群はプラセボ投与群と比較して、最初のHESの悪化/再燃までの期間を延長し、最初の HES の悪化/再燃リスクを 65%低下させ、統計学的に有意かつ臨床的に意味のある有効性が認められた(最初の HES 悪化/再燃を経験した割合:ファセンラ投与群 19.4% vs プラセボ投与群 42.4%;ハザード比 0.35;95% 信頼区間[CI]:0.18, 0.69;p=0.0024)。
HESは、血中および組織中の好酸球数が高値を示す希少疾患で、体内のさまざまな臓器に進行性かつ致死性の高い障害を引き起こす可能性がある。現在、疾患活動性を有する HES において、日本では依然として治療選択肢が限られており、疾患コントロールと患者の QOLを両立させることが困難なケースも少なくない。
NATRON 試験におけるファセンラの安全性および忍容性プロファイルは、本剤の既知のプロファイルと一致していた。
ファセンラは現在、米国、日本、EU、中国を含む 80 カ国以上で重症好酸球性喘息の追加維持治療として承認されている。また、米国および日本では、6 歳以上の小児および青年に対しても承認。さらに、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の成人治療薬としても、日本を含む70 カ国以上で承認されている。
◆黒川峰夫東京大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学教授のコメント
好酸球増多症候群の患者さんにファセンラという新たな治療選択肢が加わることは、HESの臓器障害に伴う症状に苦しむ患者さんにとって意義のある進展である。月1回投与の注射製剤により、疾患の悪化や再燃を有意に減少させ、さらに患者さんの生活の質に影響する倦怠感にも対処することができる可能性に期待をしている。
◆ヴィクラム・チャンドアストラゼネカの取締役 研究開発本部長のコメント
ファセンラの HESに対するこの度の承認は、その確立した臨床プロファイルと、好酸球性炎症を標的とする独自の作用機序に基づくものであり、好酸球性疾患の治療に変革をもたらすものだ。
炎症の根本的なドライバーに直接働きかけることで、重い疾患負担と限られた治療選択肢に直面する患者さんに、引き続き貢献できることをうれしく思う。
