シオノギファーマを吸収合併 塩野義製薬

 塩野義製薬は27日、2027年4月1日を効力発生日として、同社完全子会社のシオノギファーマを吸収合併すると発表した。
 シオノギファーマは、同社の医療用医薬品や治験薬などの製造を担う生産子会社である。塩野義製薬では、自社創製の感染症薬を中心とした事業のグローバル化と規模拡大を加速している。こうした中、昨今においては、地政学リスクの高まりや品質に係る規制強化など、医薬品のサプライチェーンを取り巻く環境は大きく変化しており、グローバルでのサプライチェーンマネジメントの難易度は一層高まっている。
 特に、感染症薬は流行状況によって、需要が急激に変動するため、患者や医療機関に安定して必要な医薬品を提供するためには、柔軟な対応が求められる。
 このような環境下では、生産機能、製薬技術開発、販売・マーケティングなどの各機能が一体となって連携し、柔軟かつ変化に強い生産・供給体制を構築することが不可欠だ。
 シオノギファーマの吸収合併は、これらの機能連携をより一層強化することにより、あらゆる環境変化に対応できる強靭な生産・供給体制の構築を目的としたもの。
 手代木功会長兼社長CEOはその目標として、①感染症メーカーとして自社で製造をコントロールする、②鳥居薬品、JTの製品を取り込んで、製造の安定化、製造原価の低減を図るーの2点を指摘し、「抗生物質を含めた感染症メーカーならではの取り組みである」とコメントしている。
 なお、同合併は、塩野義製薬と同社完全子会社との合併であるため、当社連結業績への影響は軽微である。

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