ガンマ波サウンド 13th Asia Pacific Eldercare Innovation Award 2025で最優秀賞受賞 塩野義製薬

日本発の革新的テクノロジーがアジア太平洋地域で最も権威ある高齢者ケアアワードで最高評価

 塩野義製薬は22日、ピクシーダストテクノロジーズ(PxDT、東京都)と共同で開発・展開する「ガンマ波サウンド」が、9日にシンガポールで開催された第13回Asia Pacific Eldercare Innovation Awards(アジア太平洋エルダーケア・イノベーション・アワード)において最優秀賞を受賞したと発表した。
 同アワードは、アジア太平洋地域で最も権威ある高齢者ケアイノベーションの国際賞とされ、「The Oscars of Eldercare(高齢者介護業界のオスカー)」と評されている。
 世界各国の医療・福祉機関、スタートアップ、研究機関などから数百件に上る多数の応募がある中、両社の取り組みが、厳正な審査を経て世界の舞台で高く評価された。両社は、この技術の力を通じて、介護施設や病院といった「特別な場所」だけでなく、「音を伴うすべての場所を認知機能ケアの場に変える」未来の実現に向け、今後も取り組みを続けていく。今回の3部門での受賞内容は次の通り。

◆部門名: TECHNOLOGY – DEMENTIA CARE

認知症とともに生きる高齢者のリハビリテーションや幸福、そして社会的関与を支える革新的テクノロジーに贈られる賞

<受賞> 最優秀賞

<受賞対象> Gamma Wave Modulation Technology

◆部門名: PRODUCT (COGNITIVE TRAINING & REHABILITATION)

認知症とともに生きる高齢者が、より自立し、リハビリに取り組み、幸福感を感じながら生活できるよう支援する、最も優れた製品・機器に贈られる賞

<受賞> 優秀賞

<受賞対象> Gamma Wave Sound Speaker -kikippa-

◆部門名: DEMENTIA EMPOWERMENT

認知症の高齢者が尊厳を持って暮らすための支援・自立促進において最も優れたプログラムに贈られる賞

<受賞> 優秀賞

<受賞対象> SoundCare – Gamma Wave Sound

 
◆同アワード審査委員のコメント
 このたびのご受賞、誠におめでとう。認知機能に関する取り組みでは、これまでゲームやアクティビティなど、利用者が意識的に取り組むものが多く、継続的な活用が一つの課題とされていた。その点、本技術のように、日常生活の中で自然に取り入れられる形で“認知機能を支える環境”を設計している点に、大きな可能性を感じた。
 また、認知機能と聴覚の関連については、これまでも多くの研究がなされてきたが、多くは音楽療法に基づくアプローチが中心であった。そうした中、「ガンマ波」という周波数に着目した視点は非常にユニークであり、新たなアプローチとして注目すべきものと感じ、評価した。

◆三春洋介塩野義製薬執行役員・DX推進本部長のコメント

三春氏

 今回、アジア太平洋地域で最も権威ある高齢者ケアイノベーションアワードにおいて、PxDT社と開発した「ガンマ波サウンド」がテクノロジー部門の最優秀賞を受賞したことを心より光栄に思う。
 当社はこれまで、医薬品を通じて人々の健康に貢献してきたが、今後の超高齢社会を見据え、医療の枠を超えた新たなソリューションの提供にも取り組んでいる。
 今回評価された「ガンマ波サウンド」は、その象徴ともいえる取り組みである。“音”という誰もが自然に触れる手段を通じて、認知機能のケアを日常に取り入れていきたいという私たちの姿勢が、多くの専門家の皆さまに支持頂けたことは、私たちの取り組みを次のステージへと導く大きな一歩になると考えている。
 今後も私たちは、パートナーとの共創を通じて、“新しいヘルスケア体験”を社会に届けていく。

◆村上泰一郎ピクシーダストテクノロジーズ代表取締役社長COOのコメント

村上氏

 今回、世界的に権威あるアワードにおいて、日本発のテクノロジーが高く評価されたことを大変光栄に思う。
 ガンマ波サウンドやkikippaは、塩野義製薬の知見と当社のコア技術である波動制御技術を融合させ、“音”という誰もがアクセスできる手段を通じて、ケアの形を変え、生活の中に寄り添う新しいアプローチを目指してきた。今回の受賞は、私たちが描いたビジョンや挑戦が、世界の専門家にも共感・支持いただけた証だと受け止めている。
 今後も、「社会的意義」や「意味」があるものを連続的に生み出す孵卵器となるというミッションのもと、社会価値を追求していきたい。

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