小野薬品は22日、英国オックスフォード大学と革新的な医薬品の創出に向けた創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結したと発表した。
同提携では、オックスフォード大学が有する創薬シーズの中から、当社の研究重点領域テーマに合致する創薬シーズを当社が選択し、オックスフォード大学においてその創薬シーズの検証試験および化合物のスクリーニングを実施する。
先ず、小野薬品の4つの研究重点領域の1つであり、オックスフォード大学においても専門性を有する神経領域での研究テーマを選択する。
同提携に基づき、オックスフォード大学は検証試験と化合物スクリーニングを実施する。小野薬品は、同提携で得られた化合物をもとに、医薬品候補化合物の創製・開発・商業化に取り組む。小野薬品は、全世界で独占的にその医薬品候補化合物を開発・商業化するオプション権を保有する。
オックスフォード大学は、英国オックスフォードシャーに所在する総合大学で、世界トップクラスの大学の一つである。オックスフォード大学は、医薬品の創製に注力するCentre for Medicines Discoveryを有し、創薬シーズに深い見識を持つ専門家の基礎研究を基軸にしている。独自性の高い創薬シーズと制御が難しい標的群のヒット化合物の取得を可能にする研究基盤と創薬能力を持っている。
小野薬品は、がん、免疫、神経およびスペシャリティ領域を創薬の重点領域として、「オープンイノベーション」を積極的に推進することにより、数々の革新的な医薬品を創出してきた。今後も、オープンイノベーションによる独自の創薬アプローチをベースにグローバルスペシャリティファーマを目指して、革新的な医薬品の創製に取り組んでいく。
◆滝野十一小野薬品取締役 専務執行役員 研究本部長のコメント
世界最先端の研究能力を持つオックスフォード大学と協働できることをうれしく思う。今回のパートナーシップにより、新たな医薬品の開発に繋がることを期待している。
◆John Davisオックスフォード大学Centre for Medicines Discovery、Pharmaceutical Discovery部門教授のコメント
様々なアンメットメディカルニーズに対する新たな治療アプローチを検証するために、小野薬品と包括的提携を開始できることをうれしく思う。革新的な学術研究と製薬業界のパートナーが持つ医薬品開発のための視点や能力を統合することで、新たな研究成果を生み出す可能性を加速するものと期待している。