肺高血圧症治療薬「アデムパス」の情報提供活動開始 MSD

 MSDは5日、バイエル薬品が製造販売する肺高血圧症治療薬「アデムパス」について、医療関係者に対する情報提供活動を本年1月より開始すると発表した。情報提供活動が1月よりバイエル薬品からMSDに移管されたたことに伴うもの。
 今回の情報提供活動移管は、2014年5月にMSDとドイツ・バイエル社が締結した可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)モジュレーターの商業化および開発を行う世界的な共同臨床開発契約の一環として実施される。なお、製造販売元がバイエル薬品、販売提携会社がMSDであることに変更はない。
 肺高血圧症は、心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈の血液の流れが悪くなることで、肺動脈の血圧が高くなる疾患だ。肺動脈の血圧が高くなると、心臓の右心室にも負担がかかり、やがて右心不全が進みむ。
 肺高血圧症の症状としては、息切れやだるさ、足のむくみ、失神、喀血などがあり、それらがいくつも重なって現れる。右心不全の悪化がさらに進むと、血液循環はよりいっそう悪くなり、少し動くだけでも息苦しさを感じる。肺高血圧症を治療せずに放置すれば、数年以内に命を落としてしまうケースもある。
 アデムパスは、2014年1月にバイエル薬品が製造販売承認を取得し、現在は「外科的治療不適応又は外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症」および「肺動脈性肺高血圧症」の効能又は効果を有している。

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