特別早期退職プログラムに301名が応募 今後は海外ビジネスの人材中心に採用へ 塩野義製薬手代木会長兼社長CEO

 塩野義製薬は31日、本年7月10日に公表した特別早期退職プログラムに301名が応募したと発表した。応募者は、営業部門の社員が多数を占めた。
 特別早期退職プログラムは、2024年3月31日時点で50歳以上かつ勤続年数5年以上の社員(2023年7月1日時点でマネジャーラインに従事するもの、および一部の幹部職層は除く)
を対象としたもの。募集人員は、約200名で、本年8月1日から9月20日まで募集され、301名が応募した。退職日は、本年10月31日。優遇措置としては、①通常の退職金に特別転身支援金を加算して支給、②希望者に対して再就職支援サービスを提供ーが挙げられる。なお、今回の特別早期退職プログラム実施により、2024年3月期第2四半期において、転進支援関係費用として約66億円を計上したが、2023年5月10日に公表した2024年3月期連結業績予想への影響は軽微である。
 塩野義製薬は、2023年3月期に創業来の過去最高業績を達成し、2020年より取り組んできた中期経営計画SHIONOGI Transformation Strategy 2030を、本年6月に「STS2030 Revision」に改訂した。その達成には「感染症領域を中心としたグローバルでの成長」や「新規事業の確立・成長」などの事業変革が必要であり、グローバルな競争を勝ち抜くための経営基盤と人材の強化に取り組んでいる。同特別早期退職プログラムは、大きな環境変化の中で、自身の次なる新しいキャリアを考える従業員への支援を目的として実施したもの。

手代木氏

 同日開かれた決算説明会で会見した手代木功会長会長兼社長CEOは今回の特別早期退職プログラム実施結果について、「当社は、中期経営計画の中で、グローバルに販売実績を上げて自分で成長していく会社を目指している」と説明。
 その上で、「社員のシフトも避けらない。海外ビジネスを行う人を中心に人材を採用したい」と強調した。
 一方で、「国内営業も重要なので、来年、この部門の新入社員採用を増加したい」と述べ、「バランスを取りながら人員配置していく」考えを示した。

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