オプジーボと化学療法の併用療法 欧州医薬品庁に成人尿路上皮がんファーストライン治療薬で承認申請 小野薬品

 小野薬品は31日、オプジーボとシスプラチンを含む化学療法の併用療法について、欧州医薬品庁(EMA)が切除不能または転移性尿路上皮がん成人患者のファーストライン治療薬として承認申請を受理したと発表した。
 提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が30日に公表したもの。同申請受理により、申請資料の提出が完了し、EMAによる中央審査が開始される。
 CheckMate-901試験は、この患者集団の治療において、標準治療のシスプラチンを含む化学療法と比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある生存ベネフィットを示した免疫療法薬を含む併用療法による最初のP3試験である。
 同試験では、オプジーボとシスプラチンを含む化学療法の併用療法と、それに続くオプジーボ単剤療法が、主要有効性評価項目である全生存期間(OS)および盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。
 安全性プロファイルについては、忍容性が良好であり、これまでに報告されているレジメンでの安全性プロファイルと一貫していた。新たな安全性シグナルは認められなかった。
 CheckMate-901試験のOSおよびPFSに関するデータは、2023年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表された。
 オプジーボ単剤療法およびオプジーボによる併用療法は、これまでに転移性尿路上皮がん、進行腎細胞がん、非小細胞肺がん、悪性胸膜中皮腫、転移性悪性黒色腫、および食道扁平上皮がんを含む複数のがん腫に対するP3試験においてOSで有意な改善を示している。 

◆Dana Walker BMSバイスプレジデント兼泌尿生殖器がん領域グローバル開発プログラム責任者(M.D.、M.S.C.E.)のコメント
 尿路上皮がんと診断された患者さんの約20~25% が転移を経験し、さらに5%の患者さんが新たに転移性疾患を呈することが分かっている。その結果、これらの患者さんに持続的な反応と生存アウトカムを改善する機会をもたらし得るファーストライン治療の選択肢が必要とされている。
 CheckMate-901試験で、このアンメットニーズに対処し、患者さんとその愛する人たちに希望となり、オプジーボとシスプラチンを含む化学療法の併用療法の可能性が示されたことをうれしく思う。私たちは、引き続き欧州医薬品庁と協働して、このファーストライン治療のレジメンをヨーロッパ全土の適切な患者さんにどのように提供できるかを協議していきたいと考えている。

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