シスメックスの人的資本価値可視化でISO 30414 認証取得支援 EYSC

 EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は16日、シスメックスの国際標準化機構(ISO)によるマネジメントシステム規格であり、人的資本に関する情報開示のガイドラインである「ISO 30414」の認証取得を支援したと発表した。
 内閣官房が2022年に公表した「人的資本可視化指針」においても、「人的資本への投資」がサステナビリティ経営における重要な要素とされる中、企業は人的資本の情報開示を効果的かつ効率的に実施し、ステークホルダーに対し前向きな変化を訴求する必要がある。
 シスメックスは、2033年度を最終年度とする「長期経営戦略2023」において、人的資本を企業価値創造の源泉と位置付け、経営戦略に連動する人材戦略によりこれを強化し、イノベーションを創出する組織づくりを推進している。
 その中で、EYSCの支援のもと、人的資本経営の取り組みを可視化すべく、「ISO 30414」の認証を取得した。認証取得にあたっては、経営・人材戦略の方向性、業務の状況を踏まえながら、指標ごとにISO推奨レベルとのギャップについて分析し、改善施策案を検討した。
 EYSCは、ISO 30414認証取得にとどまらず、中長期的な人材マネジメント上の観点から経営戦略の課題解決を支援し、クライアントの企業価値に貢献していく。

前田真吾シスメックス人事本部長のコメント:
 4年間にわたるEYSCとシスメックスで推進してきた人的資本データベースの構築ならびに人材マネジメントシステムの構築の1つの節目として、今回ISO 30414の認証を取得することができ、大変うれしく思う。
 シスメックスでは10年前から関連するデータの収集を開始してきたが、今回人的資本データのデジタル化とジョブ型を基盤としたポジションの管理によって一気に価値のあるデータへと昇華させることができたと考えている。
 これらの人的資本のデータは経営戦略を推進する上で貴重なKPIとなり、企業の持続的成長を支える人的資本がいかに効果的に生産性の向上に結びついているかを可視化する。将来の財務価値への影響や関連性を定量化し、積極的に透明性を高めることで、従業員を含むステークホルダーの皆さまの安心へとつなげていきたいと考えている。

◆田口陽一EYSCピープルアドバイザリーサービス パートナーのコメント:
 EYSCは、2019年より継続してシスメックスの人材マネジメントの高度化を支援している。これまでにグローバルタレントマネジメントポリシーの策定・導入や人材マネジメント基盤のデジタル化推進としての国内・海外のグローバル人材DBの構築やタレントマネジメントシステムの導入をサポートした。今回は人的資本経営の取り組みの一環としてISO 30414の認証取得の支援の機会をいただき、無事取得が完了したことを大変うれしく思う。
 今後はこれまでの取り組みを土台として、人材データの分析活用支援など、シスメックスの人材マネジメントのさらなる高度化に貢献していきたいと考えてる。

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