ビベグロン 前立腺肥大症を伴う過活動膀胱のP3試験で好結果 住友ファーマ

 住友ファーマは12日、β3 アドレナリン受容体作動薬「GEMTESA」(一般名:ビベグロン)について、前立腺肥大症を伴う過活動膀胱(OAB)を対象としたP3試験(URO-901-3005試験)で良好な解析結果を得たと発表した。
 OABを対象に同剤1日1回75mg投与による有効性、安全性および忍容性評価を目的としたURO-901-3005 試験において、主要評価項目を達成したもの。
 同社米国子会社の住友ファーマアメリカ(SMPA社)およびスイス子会社である住友ファーマスイッツランドが、11日(現地時間)に公表した。同試験および継続投与試験の結果は、今後の学会等で発表する予定である。
 同試験は、前立腺肥大症に対して薬物治療を受けているOAB患者1105名を対象とした、多施設共同、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照比較試験で、同剤75mg/日を24 週間投与した際のプラセボ投与群に対する有効性、安全性および忍容性を評価した。
 有効性に関する2つの主要評価項目である、投与12 週目の「1 日あたり平均排尿回数」のベースラインからの変化量(最小二乗平均)(同剤投与群:-2.04、プラセボ投与群:-1.30、p<0.0001)および「1日あたり平均尿意切迫感(制御が困難な突然の排尿衝動)回数」のベースラインからの変化量(同剤投与群:-2.88、プラセボ投与群:-1.93、p<0.0001)において、同剤投与群は、プラセボ投与群に対し、統計学的に有意な減少を示した。
 副次評価項目である、投与12週目の「一晩あたり平均夜間排尿回数」のベースラインからの変化量(同剤投与群:-0.88、プラセボ投与群:-0.66、p=0.0015)、「1 日あたり平均切迫性尿失禁回数」のベースラインからの変化量(同剤投与群:-2.19、プラセボ投与群:-1.39、p=0.0034)および「国際前立腺症状スコア」のベースラインからの変化量(同剤投与群:-3.0、プラセボ投与群:-2.1、p<0.0001)においても、同剤投与群は、プラセボ投与群に対し、統計学的に有意な減少を示した。
 また、投与 12 週目の「1 回あたり平均排尿量」のベースラインからの変化量(同剤投与群:25.63mL、プラセボ投与群:10.56mL、p<0.0001)においても、同剤投与群は、プラセボ投与群に対し、統計学的に有意な増加を示し、全ての副次評価項目を達成した。
 同試験において、同剤の安全性および忍容性が評価され、これまでに実施したOABを対象とした臨床試験と比較して新たな安全性シグナルは認められず、一貫した安全性プロファイルが示されるとともに、総じて良好な忍容性が示された。
 主な有害事象(同剤投与群で2%以上かつプラセボ投与群よりも発現割合が高かったもの)は、高血圧(同剤投与群:9.0%、プラセボ投与群:8.3%)、新型コロナウイルス感染症 (同剤投与群:4.0%、プラセボ投与群:3.1%)および尿路感染症(同剤投与群:2.5%、プラセボ投与群:2.2%)であった。
 重篤な有害事象の発現頻度は、いずれの投与群においても同程度でした(同剤投与群:4.3%、プラセボ群投与群:2.9%)。
 同試験を完了した患者には、追加で28週間、合計52 週間の長期の安全性、忍容性および有効性を評価する本剤のオープンラベルの継続投与試験(URO-901-3006 試験)に参加する機会が提供された。
 同試験のビベグロン投与群では、継続投与試験の結果、1日あたり平均排尿回数および1日あたり平均尿意切迫感回数の減少が投与52週目まで維持されたことが示された。
 夜間排尿、切迫性尿失禁、国際前立腺症状スコアの減少および1回あたり平均排尿量の増加も投与52週目まで維持された。
 また、ビベグロンの総じて良好な忍容性が示されるとともに、これまでに実施した臨床試験と比較して新たな安全性シグナルは認められず、一貫した安全性プロファイルが示された。

◆アーミン・セゲディSMPA社Chief Medical Officer のコメント
 何百万人もの男性が、頻尿や尿意切迫感、排尿困難または排尿遅延、そして排尿のために夜中に目が覚めるなど、前立腺肥大症によってさらに悪化する OAB の煩わしい症状に苦しんでいる。これらの症状は、長期的な睡眠不足など、患者さんの生活に大きな悪影響を与える可能性がある。本試験データは、本剤の可能性と泌尿器疾患を患う人々のアンメット・ニーズに応えるという私たちのコミットメントを表している。

◆マートル・ポッターSMPA社President兼CEOのコメント
 本剤の試験結果を共有できることをうれしく思う。今回の試験結果は、私たちの基幹製品の一つである本剤のさらなる可能性を示している。また、これらの良好な結果をもとに、私たちは OAB の症状や前立腺肥大症を患う人々にとっての選択肢として、本剤の可能性を探求できることを楽しみにしている。

◆アデル・ガルフォSMPA社CEO of Biopharma Commercial Unit である Adele Gulfoのコメント
 OABは、臨床症状ではなく、加齢に伴って生じるものであると誤解されることがよくある。本剤は、発売以来OABを患う20万人以上の患者さんの治療に貢献してきた。私たちは泌尿器疾患を患う人々のために、継続的にイノベーションを創出し、新たな治療選択肢を提供することに尽力している。

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