工場エネルギー管理システム基盤構築に向けた研究開発開始 早稲田大学とオムロン

 早稲田大学とオムロンは20日、製造業が抱えるエネルギー課題の解決に貢献する工場エネルギー管理システムの基盤構築に向けた研究開発を開始すると発表した。
 同プロジェクトは、本年6月30日に内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)における第3期課題「スマートエネルギーマネジメントシステムの構築」に採択されたもの(研究開発責任者:天野嘉春早大理工学術院教授 )。研究開発期間は2023年度から2027年度までを予定している。
 持続可能な社会の実現に向けた再生可能エネルギー利活用をはじめとするカーボンニュートラルに向けた取り組みが世界各国で進展している。
 日本においては、2020年10月に日本政府が「2050年カーボンニュートラル」の実現を表明しており、社会全体で脱炭素化に向けた取り組みが求められている。
 社会全体で脱炭素化を実現するには、各企業レベルでの再生可能エネルギーの自家発電やエネルギー資源利用の効率化などの個別取組にとどまらず、社会全体でエネルギー資源を利活用し合える、最適なエネルギー管理に取り組む必要がある。
 だが、エネルギー消費の大きい製造業においては、工場などで利用されるエネルギー管理システムや電力に関連するデータの形式や通信規格が共通化されていない。そのため、エネルギー資源情報の受け渡しのインターフェースやルールが整備されておらず、各社が企業間の枠を越えてエネルギーの全体最適に向けて連携するための障壁になっている。
 こうした中、太陽光パネルなどの再生可能エネルギー発電能力や、産業用蓄電池による貯蔵能力に関連するデータなどの情報データを標準化し、各地域レベルで協調制御するシステム整備が求められている。
 これらの課題解決に向け、オムロンが有する工場の生産現場におけるエネルギー関連データの可視化および管理に関わるセンシングとデータ解析・制御技術やマネジメントノウハウと、早大が有する制御システムにおける産業用オープンネットワークを利用したエネルギーシステムの最適化技術を組み合わせた、新たな工場エネルギー管理システムの基盤構築に取り組む。
 具体的には、オムロンは自社が保有する工場においてエネルギー管理システムの設計・実証を重ね、早大においてはスマート社会技術融合研究機構・動力エネルギーシステム研究所(所長 天野嘉春)が中核となりさまざまな企業に導入可能な共通モデル化に向けた最適化・仕様の検証を行う。
 オムロンと早大は、産学の知見を結集することで、日本発の社会実装可能な工場エネルギー管理システムを基盤構築し、日本産業界のエネルギーソリューションビジネスにおける国際競争力の強化、脱炭素化に貢献していく。

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