気候変動対策と人々の健康支援で森林再生と生物多様性に4 億ドル投資 アストラゼネカ

 アストラゼネカは6日、同社が展開するグローバルプログラム「AZ フォレスト」に4億ドル投資すると発表した。2030年までに2 億本の植樹を行い、その長期的な存続を確実にすることをコミットメントとして表明している。
 この取り組みには、ブラジル、インド、ベトナム、ガーナ、ルワンダでの新規または拡充プロジェクトが含まれている。これらのプロジェクトは、全世界で10 万ヘクタールに及ぶ範囲で展開され、気候変動への対応、自然の再生、生物多様性の促進、さらには生態系と地域社会の回復力の構築に貢献する。
 この投資は、人類の健康と地球の健康に強い相関があることを認識した上で、アストラゼネカが2020年に「2025 年までに5000万本以上の植樹を行い、それを維持する」と発表した「AZフォレスト」に基づくもの。
 植林は、オーストラリア、インドネシア、ガーナ、イギリス、アメリカ、フランスで計画通り進行しており、300種以上の木々が生物多様性と自然生態系の再生に貢献してきた。
 今回表明した拡充プログラムは、地域社会にも恩恵をもたらし、推計8万人の生活にポジティブな影響を及ぼす。

 「AZフォレスト」は、アストラゼネカの主要なサステナビリティ戦略である「アンビション・ゼロカーボン」の一環として位置づけられており、地球温暖化を 1.5℃以下に抑えるというパリ協定の目標に沿って、大幅な脱炭素化推進に焦点を当てている。
 アストラゼネカは、2026 年までに事業と営業車両からの温室効果ガス(GHGs)排出量を 98%削減し、2030 年までに全バリューチェーンでの排出量を半減するという目標に向けて順調に進捗しており、遅くとも2045 年までには絶対排出量を 90%削減することで科学的根拠に基づくネットゼロを達成すべく、取り組みを進めている。
 同社は「AZ フォレスト」を通じて、2030年以降、大気中の排出残留物を除去することを目指している。

◆アストラゼネカのパスカル・ソリオ最高経営責任者のコメント
 気候変動と生物多様性の消失の2つの危機が地球にダメージを与え、人々の健康を害している。「AZフォレスト」を通じて、当社は地域社会や生態学の専門家と協力し、大規模な森林再生を実現するとともに、生物多様性を支援することで人々の生活を維持していく。
 当社は、科学に基づくアプローチを採用しており、「AZフォレスト」では約 30 年かけ3000 万トンの二酸化炭素を大気から除去する予定である。

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