トロンボポエチン受容体作動薬「ムルプレタ」 中国で承認取得 塩野義製薬

 塩野義製薬は30日、トロンボポエチン受容体作動薬「ムルプレタ」について、成人慢性肝疾患の血小板減少症治療薬として、中国国家薬品監督管理局薬品審評中心より承認を取得したと発表した。
適応症は、待機的な観血的手技を予定している成人慢性肝疾患患者における血小板減少症。今回の承認は、提携先であるEdding社(本社:中華人民共和国上海市)が取得したもの。
 同剤は、塩野義製薬で創製された低分子トロンボポエチン受容体作動薬で、待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者の施術の際の血小板輸血を回避できる代替療法として、すでに日本および米国、欧州で承認を取得し発売している。
 今回承認を取得した中国における成人の慢性肝疾患患者数は約1360万人と報告されており、待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者が数多くいる一方で、慢性的に輸血用の血液が不足するなどの課題が顕在化しており、新たな輸血の代替療法が求められていた。
 塩野義製薬は、中国における患者の治療に貢献するため、中国、香港、マカオにおける同剤の独占的販売権を導出するライセンス契約をEdding社と締結しており、今回の承認取得を受け、同社グループはEdding社に対し同剤の供給を開始するとともに、上市後の経過時期に応じたマイルストンを受領する予定である。
 なお、同件が2024年3月期の業績に与える影響は軽微である。

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