エンタイビオの皮下注射製剤 FDAが生物学的製剤承認申請再提出受理 武田薬品

 武田薬品は28日、エンタイビオの皮下注射製剤について、導入療法後の成人の中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎に対する維持療法として生物学的製剤承認申請(BLA)を米国FDAに再提出し、受理されたと発表した。
 今回の再提出は、2019年12月の審査完了報告通知(CRL)におけるFDAの指摘内容に対応することを目的としたもの。
 CRLの受領以降、同社はFDAと緊密に連携し、当局の指摘内容に取り組んできた。今回の再提出パッケージには、エンタイビオ皮下注射製剤の使用について検討するために収集した追加データが含まれている。
 同通知の内容は、エンタイビオ点滴静注製剤、臨床安全性および有効性データ、ならびにエンタイビオ皮下注射製剤のBLAを支持する検証試験であるVISIBLE1試験の結論とは関連していなかった。
 VISIBLE1試験では、0週および2週時点に非盲検下にてベドリズマブ点滴静注製剤を2回投与後、6週時点で臨床的改善が得られた中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の216名の成人患者を対象に、エンタイビオ皮下注射製剤の維持療法としての安全性および有効性を評価した。
 主要評価項目は、52週時点における臨床寛解であり、これは完全Mayoスコアが2ポイント以下、かつすべてのサブスコアが1以下と定義した。
 武田薬品は、2023年内にFDAから審査結果の結論が得られるものと見込んでいる。

◆Vijay Yajnik武田薬品U.S. メディカルのヴァイス・プレジデント、消化器系疾患のヘッド(M.D., Ph.D.)のコメント
 当社は、米国におけるエンタイビオ皮下注射製剤について、エンタイビオによる維持療法において医療従事者による点滴静注か患者さんによる自己投与を、患者さん自身の医療や生活のニーズによってご本人が選択できるよう、継続して取り組んでいく。
 今回の再提出はその取り組みを果たす大きな一歩である。当社は、エンタイビオ皮下注射製剤の将来性に強い確信を抱いており、皮下注射製剤を提供することで、承認を待ち望む中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者さんの様々なニーズを満たすお手伝いができると考えている。

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