トロポミオシン受容体キナーゼ阻害剤「ヴァイトラックビカプセル」新発売  バイエル薬品

 バイエル薬品は7日、神経栄養因子チロシンキナーゼ受容体(NTRK)融合遺伝子陽性の進行・再発固形癌の治療薬として、ヴァイトラックビ(一般名:ラロトレクチニブ硫酸塩)カプセル 25mg、同 100mg を同日新発売したと発表した。
 ヴァイトラックビ カプセルおよび、ヴァイトラックビ 内用液は、NTRK遺伝子融合陽性の進行・再発の固形癌の治療に特化した経口トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害剤として開発された。
 ヴァイトラックビは、NTRK 遺伝子融合を有する成人および小児固形癌患者に対し、高い奏効割合と持続的な奏効を示し、NTRK 遺伝子融合を有する中枢神経系原発腫瘍に対しても高い病勢コントロール率を示している。
 ヴァイトラックビは、すでに米国、英国、欧州連合(EU)諸国など世界の様々な国において承認を取得しており、日本では本年3 月23日に厚労省よりヴァイトラックビカプセル 25mg、同 100mg、および内用液20mg/mL の製造販売承認を取得した。
 内用液についても日本での発売に向けて準備を進めており、8月発売を予定している。
 薬価は、ヴァイトラックビカプセル25mg=4042.50 円、同100mg=1万4542.90 円、ヴァイトラックビ内用液20mg/mL:2%/1mL(2908.60 円)。薬価基準収載日は、2021年5 月19 日。
 なお、ヴァイトラックビの投与によって奏効が期待されるNTRK融合遺伝子を有する癌患者を特定するコンパニオン診断として、ファウンデーション・メディシン社により開発された遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」が、本年1月22日に厚労省より適応追加の承認を取得している。

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