新型コロナ経口治療薬「パキロビッド」 薬価基準収載に伴う一般流通開始 ファイザー

左から『パキロビッドパック600』パッケージ、『パキロビッドパック300』パッケージ

 ファイザーは22日、新型コロナ経口治療薬「パキロビッドパック600」及び「パキロビッドパック300」(一般名:ニルマトレルビル錠/リトナビル錠)について、同日より薬価基準収載に伴う一般流通を開始したと発表した。

左:ニルマトレルビル150mg製剤写真   右:リトナビル100mg製剤写真

 パキロビッドパックは、2022年1月14日に厚労省に製造販売承認を申請し、同年2月10日に特例承認を取得した。また、パキロビッドパック600およびパキロビッドパック300は、2022年11月14日に製造販売承認を取得している。
 パキロビッドパック600は、パキロビッドパックと同等の製剤で、パキロビッドパック300は中等度の腎機能障害[eGFR(推算糸球体ろ過量)30mL/min以上60mL/min未満]の患者用パッケージとして22日より提供する。
 これにより、これまでのように腎機能障害の患者に対するニルマトレルビルの投与量を調整するために、パキロビッドパックからニルマトレルビル錠を抜き取る必要がなくなった。
 同剤の有効成分であるニルマトレルビルは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を標的にファイザーが創製した新規化合物で、SARS-CoV-2のメインプロテアーゼ(3CLプロテアーゼ)を阻害することにより、ウイルスの複製を抑制する。
 一方、リトナビルはSARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性はなく、ニルマトレルビルの代謝を阻害し、その濃度を増加させる。
 日本も参加している国際共同P2/3相EPIC-HR試験では、外来治療の対象となる重症化リスクの高い新型コロナ感染症患者において、同剤はプラセボと比較して、入院または死亡のリスクを89%(症状発現から3日以内)、および86%(症状発現から5日以内)減少させることが示された。
 また、有害事象の発現割合は本剤(23%)とプラセボ(24%)と同程度であり、おおむね軽度であった。

◆藤本陽子ファイザー取締役執行役員mRNA・抗ウイルス医薬品部門長のコメント
 2019年12月の新型コロナ感染症の発生から約3年が経過した。今後も、感染症の重症化リスクが高いとされる60歳以上、BMI25kg/m2超、免疫抑制状態、高血圧症、糖尿病、心血管系疾患、慢性肺疾患、慢性腎臓病などの患者さんにおいては、特に早期診断とともに適切な治療が求められる。
 本日の一般流通開始にあたり、日本語のパッケージを導入するとともに、中等度の腎機能障害患者さん用パッケージであるパキロビッド パック300を新たに提供する。
 重症化リスクの高い新型コロナウイする感染患者さんの感染症治療に本剤をご活用いただくことを通じて、新型コロナ感染症の予後の改善、医療現場の負担軽減にお役に立てましたら幸いである。今後も適正使用情報提供を引き続き行い、医療従事者専用サイトから最新情報を提供していく。

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