オプジーボ 米国FDA、欧州EMAが悪性黒色腫術後補助療法の適応拡大申請受理 小野薬品

 小野薬品は1日、オプジーボについて、米国FDAおよび欧州医薬品庁(EMA)が、根治切除後のステージⅡB/Cの悪性黒色腫患者の術後補助療法としての適応拡大承認申請を受理したと発表した。提携するブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)が2月28日に公表したもの。
 米国では、FDAは処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく審査終了の目標期日を本年10月13日に指定した。一方、欧州では、EMAへの申請資料の提出の完了が確認され、EMAによる中央審査が開始される。
 今回の申請提出は、ピボタルなP3相CheckMate -76K試験の安全性および有効性の結果に基づいており、同試験では、根治切除後のステージⅡB/Cの悪性黒色腫患者において、オプジーボは、プラセボと比較して、無再発生存期間(RFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のあるベネフィットを示した。
 オプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告されている試験のものと一貫していた。
 CheckMate-76Kの結果 は、2022年10月に開催されたSociety for Melanoma Research(SMR)年次総会のプレナリーセッションで最新データとして発表された。
 CheckMate-76K試験は、がんの早期ステージにおけるオプジーボ単剤療法およびオプジーボを含む併用療法(術後補助療法、術前補助療法、周術期療法)を評価するBMSの開発プログラムの一つで、現在このプログラムは7つのがん腫に及んでいる。
 これまでに、非小細胞肺がん(NSCLC)、膀胱がん、食道・胃食道接合部がん、および悪性黒色腫の4つのがん腫の術前補助療法または術後補助療法において、オプジーボを含む治療法による有効性の向上が示されている。

◆Gina Fusaro BMSバイスプレジデント兼開発プログラム責任者(PhD)のコメント
 悪性黒色腫は深刻な疾患になる可能性があり、ステージⅡB/Cの悪性黒色腫の患者さんでは再発リスクが高くなる傾向がある。
 ステージⅡBでは約3分の1、ステージⅡCでは約半数の患者さんが術後5年以内に再発を経験している。CheckMate-76K試験データは、この早期ステージのがん患者さんにおいてオプジーボによるベネフィットが示されており、ステージⅡB/Cの悪性黒色腫患者さんの再発予防に役立つ治療選択肢として提供できるようFDAおよびEMAと協働していく。

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