新型コロナワクチン 小児の国内P1/2/3試験(Part 2)および国内P3追加免疫試験開始 塩野義製薬

 塩野義製薬は17日、新型コロナ予防ワクチン(開発番号:S-268019)について、小児(5歳~11歳)を対象とした国内P1/2/3試験(Part 2)および国内P3追加免疫試験を開始したと発表した。
 国内P1/2/3試験は、小児(5歳~11歳)を対象とした臨床試験で、Part 1とPart 2から構成されている。Part 1では、S-268019を初回免疫(1回目・2回目)で接種した際の安全性と忍容性の評価を目的に実施し、良好な結果が確認された。
 今回開始したPart 2では、初回免疫期においては、既に実施した中和抗体価比較試験2において20歳以上の被験者にS-268019を2回接種した際の免疫原性に対する小児にS-268019を2回接種した際の免疫原性の非劣性を、コミナティ筋注を2回接種する対照群を置いた盲検下で検証する。
 また、追加免疫期においては、S-268019の2回目接種後28日時点の免疫原性に対する、S-268019の3回目接種後28日時点の免疫原性の非劣性を評価する。
 また、国内P3追加免疫試験3では、既に実施した国内P2/3相追加免疫試験4でのコミナティ筋注を2回接種後6ヶ月以上経過した20歳以上の被験者にS-268019を追加接種した際の免疫原性に対する、コミナティ筋注を2回接種後5ヶ月以上経過した小児(5歳~11歳)にS-268019またはコミナティ筋注を追加接種した際の免疫原性の非劣性を評価する。
 塩野義製薬は、S-268019について、成人における、初回免疫(1回目、2回目接種)および追加免疫(3回目接種)によるCOVID-19の予防を適応として、2022年11月24日に日本国内における製造販売承認申請を行い、現在PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)による審査中である。
 また、国内では依然として低年齢層に接種可能なワクチンの選択肢は限られており、青少年や小児での開発にも取り組むことで、より幅広い年代の方々を対象とした国産ワクチンの早期開発・供給に注力する。
 なお、同件が2023年3月期の連結業績予想に与える影響については軽微である。

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