あけましておめでとうございます 新宿区 さこむら内科医院 迫村泰成

 新型コロナウィルスが世に出て、すでに3年が経ちました。全世界で6億人以上、日本でも4人に1人は感染したと言われています。
 A man is as old as his arteries (人は血管とともに老いる)という有名な言葉があります。最近の研究で、COVID-19ウィルスは、感染後も血管や心臓、さらには脳など中枢神経で生き続け老化に関連する遺伝子を活性化することが明らかになりました。
 オミクロン株は軽症と言われますが、高齢者が感染すると老化が加速されます。急性期の肺炎は免れても、その後数か月の間に心臓や腎臓、認知機能などの老化が進み死が早まるのかもしれません。
 すでに減少フェイズに入っている日本の高齢化社会の人口が、コロナ後にはさらに減っていくことになります。社会全体としてそれがどのような意味を持つのかは、今後明らかになってくるのでしょう。
 それでも、この地域で「かかりつけ医」(この言葉が適切なのかわかりませんが)として 長い道のりに伴走し、お年寄りやご家族ひとりひとりの思いを受け止めながら、医療と介護を最適化するコーディネートをお手伝いします。やがてその方が亡くなり、家や思い出の場所が更地になり新たな人たちが移り住む都会の風景。旅立っていくお年寄りたちと新しく入ってくる若い子供や家族。そしてまた、健康問題を中心に関わりが生まれる、その繰り返し。
 デジタル化の波や医療介護システムの変化に揉まれつつ、そのような町医者の仕事の基本を今年も大切にしていきます。64才になりましたが元気です。本年もよろしくお願いいたします。

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