新型コロナウイルスとACE2タンパク質の結合阻害二酸化塩素(液剤・ガス)組成物の特許取得 大幸薬品

 大幸薬品は27日、「新型コロナウイルスとACE2(アンジオテンシン変換酵素2)タンパク質との結合阻害用組成物」(特許の名称)として、二酸化塩素の液剤(特許第6854029号)及びガス(特許第6998092号)が、特許として認められたと発表した。
 同特許には、(1)二酸化塩素の当該組成物が新型コロナウイルスのスパイク(S)タンパク質とACE2タンパク質との結合を阻害する方法、及び(2)S新型コロナウイルスが存在する場所において、二酸化塩素の液剤(ガス溶存液)では10~2000 ppm(重量比)、ガス(気体)では0.00001ppm~230ppm(体積比)の各組成物を適用するステップ(段階)が含まれる。
 二酸化塩素ガスは、ヒトに安全とされる低濃度で、多様な微生物に対して除菌作用があることが研究報告されている。二酸化塩素のインフルエンザウイルスの不活化効果の作用機序は、スパイクタンパク質であるヘマグルチニンの不活化によることが既に報告されており、同特許で新型コロナウイルスにおいても同様にSタンパク質に作用することが示され、権利化された。
 二酸化塩素の日常生活での利用にあたっては、当該濃度を正確にコントロールすることが重要となる。大幸薬品が英文薬学誌で公表した研究成果では、市販のスプレー製剤及び二酸化塩素ガス発生装置による閉鎖空間中での二酸化塩素ガス濃度は、同特許による組成物の濃度範囲内で維持することが明らかになっている。
 大幸薬品では、これらの特許技術の活用も踏まえ、さらなる研究により、安全性・有効性に関するエビデンスを集積し、衛生対策での二酸化塩素の活用を提言していく。

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