機能性脂肪酸「HYA」に内臓脂肪低減効果を確認 NOSTER

HYAを用いた生活習慣病治療薬開発も並行して推進

 NOSTER(ノステル)は14日、純度50%の機能性脂肪酸「HYA(エイチワイエー)」を含む食品を摂取することで内臓脂肪を低減させる効果があることをヒト臨床試験で確認したと発表した。
 HYAは、NOSTERが、世界で初めて微生物合成に成功した腸内細菌によるリノール酸代謝物(10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid)で、同社では、純度99%のHYA用いた創薬開発も並行して進めている。同研究成果は、学術誌「Progress in medicine」(9月号)に掲載された。


 HYAの内臓脂肪低減効果は、BMI23~30の肥満気味~軽度肥満の人56名を対象に、純度50%のHYAが1800㎎含有する食品(HYAとして900㎎含有)を12週間継続摂取した際の内臓脂肪面積に及ぼす影響を、HYAを含まないプラセボ食を対照に無作為化二重盲検並行群間比較試験で検証された。
 その結果、主要評価項目である12週間後検査における腹部内臓脂肪面積については、被験食品群がプラセボ群と比較して有意に低値を示した(P=0.049)。
 同結果により、純度50%のHYAを1800㎎含有する食品を摂取することで、内臓脂肪面積が低減することが示された。
 内臓脂肪は胃や腸といったおなかを中心とする内臓周辺に蓄積し、内臓脂肪の量が過剰に増えると、高血糖、脂質異常、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まる。同試験で確認されたように、内臓脂肪面積を有意に低減させる食品を摂取すれば、生活習慣病のリスクを軽減が期待される。 
 NOSTERでは、 純度99%のHYA用いた創薬開発も並行して進めており、今後も腸内細菌やポストバイオティクスによる腸内菌叢をターゲットとした革新的治療の実現を目指す。

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