「VISI-ONE アクセラレータープログラム」採択企業6 社決定 参天製薬、Santen、JBFA、IBF

視覚障がいに関わる“壁”を溶かすプロダクトやサービスの新規事業創出を支援

 参天製薬、日本ブラインドサッカー協会(JBFA)、インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション(IBF Foundation)は29日、「VISI-ONE アクセラレータープログラム」(運営事務局: ReGACY Innovation Group)において、採択企業6 社を決定したと発表した。
 今回、採択された企業は、Ashirase、GATARI 、クラスリー、コンピュータサイエンス研究所、MAMORIO、リンクスの6社。
 同プログラムは、「見える」に関するイノベーションを追求し、視覚障がいに関わる“壁”を溶かす新規事業創出支援を目的としたもの。
 「“見える”と“見えない”の壁を溶かし、社会を誰もが活躍できる舞台にする」というビジョンを掲げ、2020 年に参天製薬、JBFA、IBF Foundation がパートナーシップ契約を締結した。
 その3者パートナーシップでは、「共体験でそれぞれの個性や強みを理解する」、「見えるに関するイノベーションを創出する」、「視覚障がい者のQOLを向上する」という3つのゴールを設定し、2021年4 月から様々な活動を「VISI-ONE プロジェクト」として展開している。「VISI-ONE アクセラレータープログラム」も、そのプロジェクトの一環である。
 このプログラムでは、視覚障がいに関わる6つの壁 (①オンラインの壁、②オフラインの壁、③能力の壁、④働き方の壁、⑤つながりの壁、⑥思いがけない壁)を溶かす募集領域に対して新規事業創出を図る企業・団体から事業化アイデアを募集し、様々な業界から多数の応募が寄せられた。
 今回、その中から、社会課題との適合性、アイデアの新規性と将来性、さらには共生社会を見据えたインクルージョンの観点から総合的に評価し、Ashirase、GATARI 、クラスリー、コンピュータサイエンス研究所、MAMORIO、リンクスの採択企業6社を決定した。
 各採択企業は、7月~9月にかけて、視覚障がい者を含むアドバイザリーボードメンバーの伴走を受けながら、実装パートナー企業と共にコンセプトの実証などを行い、社会実装を視野に事業案をブラッシュアップしていく。
 2022年10月には、「デモデイ」(成果発表イベント)の実施を予定している。

◆森田貴宏参天製薬執行役Global Head of Core Principle & People Centricity のコメント
 業界を問わず多くの企業・団体の方々が「VISI-ONE」のビジョン、および、この「VISI-ONE アクセラレータープログラム」の目的に共感し、応募してくださったことを大変嬉しく思う。
 参天製薬、JBFA、IBF Foundationの3 者と採択企業、および実装パートナーの多様な強みを持ち寄ることで、このプログラムが、実行性のあるサステナブルな事業として結実し、“見える”と“見えない”の間にある“壁”が引き起こす社会課題の解決、ひいては、社会的にもますます重要性が高まっている DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進が加速されることを期待したい。
 また、この取り組みは、参天製薬が目指す理想の世界 「Happiness with Vision」 の具現化にもつながることを確信している。

◆松崎英吾日本ブラインドサッカー協会専務理事兼事務局長および、インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション代表理事 のコメント
 今回、多数の応募を頂き、眼や視覚にまつわる社会課題に対し、すでに様々な社会実装への取り組みがあることを、改めて実感した。
 視覚障がい者が競技者として参画し、身近に存在する私たちのもとに、実証実験の申し入れを頂く機会も増えているが、それらが断片的、一時的な取り組みであることが多いのも実情である。
 本プログラムが、一つ一つの社会実装へのサポートとなることはもちろん、それらが横断的、複眼的に推進され、社会的インパクトにつながっていくよう、引き続き努めていきたい。

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