AMEDのワクチン・新規モダリティ研究開発事業にユニバーサル抗原ワクチン採択 塩野義製薬

 塩野義製薬は30日、日本医療研究開発機構(AMED)によるワクチン・新規モダリティ研究開発事業に、同社のユニバーサル抗原ワクチン研究開発が採択されたと発表した。
 同事業は、AMEDのワクチン開発・生産体制強化戦略関連事業である先進的研究開発戦略センター(SCARDA)が公募しているもの。
 SCARDAは、2021年6月に閣議決定された「ワクチン開発・生産体制強化戦略」に基づき、平時からの研究開発・生産体制の強化を目的に、本3月に日本医AMED内に新設された組織である。ワクチン実用化に向け政府と一体となって戦略的な研究費のファンディングを行う。
 塩野義製薬は、応募課題「重症感染症等に対する感染症ワクチンの開発」に対して、「ユニバーサルサルベコウイルスワクチンの研究開発」で応募した。
 同研究開発は、ウイルス変異の影響を受けにくいコロナユニバーサル抗原デザイン技術の確立を目指すもので、本年6月29日付で研究課題として採択された。
 コロナユニバーサル抗原ワクチンは、将来想定される新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異ウイルスや新たなパンデミックに対する備えとして期待されている。
 塩野義製薬では、2021年9月より、KOTAI社と共同でコロナユニバーサル抗原ワクチンの抗原デザイン研究に取り組んでいる。今後は、KOTAI社、国立感染症研究所と連携して同研究を推進。
 ウイルスの変異が起きにくい領域に対する中和抗体を選択的に誘導するコロナユニバーサル抗原ワクチンの研究開発に取り組むことで、高い有効性や安全性だけでなく、ウイルス変異による影響を受けにくい特徴を持ったワクチンの創製を目指している。

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