2021年日本国内業績は長引くコロナ禍にも関わらず堅調に推移 日本ベーリンガーインゲルハイム

 日本ベーリンガーインゲルハイムは18日、2021年(1-12月)の業績を発表した。売上高は 2082億円(薬価ベース、前年比6.7%増)となり、コロナ禍でも2型糖尿病治療薬のジャディアンス ファミリー(ジャディアンス、トラディアンス)、抗線維化剤のオフェブがいずれも2桁成長を遂げ、前年を上回る売上を達成した。
 ジャディアンス ファミリー 、オフェブの売上は500億円を突破し、ジャディアンスの左室駆出率が低下した心不全への適応追加によりさらなる成長、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域で貢献した。
 糖尿病領域のポートフォリオは、引き続き同社のヒト用医療用医薬品事業の成長ドライバーの1つとなる。
 SGLT2阻害薬のジャディアンスが341億円(前年比24.7%増)、ジャディアンスとDPP-4阻害薬トラゼンタの配合剤であるトラディアンスが186億円(前年比43.7%増)であり、 ジャディアンスファミリーとして527億円(前年比30.8%増)となった。
 ジャディアンス錠10mgは、 2021年11月に、慢性心不全に対する効能・効果及び用法・用量に係る医薬品製造販売承認事項一部変更承認を厚労省より取得した。
 また、2022年4月に、電子添文改訂により、左室駆出率を問わず成人の心不全患者に投与できるようになった。
 同社のヒト用医療用医薬品ポートフォリオのもう1つの成長ドライバーは、 抗線維化剤で特発性肺線維症(IPF)、 全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)および進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)治療薬のオフェブだ。オフェブの売上は、510億円(前年比29.8%増)となり、ヒト用医療用医薬品事業の成長を大きく牽引した。
 また、 中枢神経系(CNS)領域では統合失調症の認知機能障害(Cognitive Impairment Associated with Schizophrenia:CIAS)を対象に国際共同P3試験を開始した。
 同社では、今後も、 未だ満たされていないアンメットメディカルニーズを充足すべく患者とその家族のために取り組んでいく。
 一方、 ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパンは、コンパニオンアニマル(小動物/ペット)、ライブストック(産業動物)ともに予防での強みを発揮し、売上235億円(卸売出荷ベース、前年比1.0%増)と堅調に進展、日本におけるアニマルヘルス市場のリーディングカンパニーの1つとして好調を維持した。

◆青野吉晃日本ベーリンガーインゲルハイム代表取締役会長兼社長及びベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン代表取締役会長のコメント
 ベーリンガーインゲルハイムでは 研究開発への積極的かつ継続的な投資を行い、人及び動物の健康に貢献し、パイプラインの強化に努めている。今後も、多様性と活気にあふれるチームで、グループ内で重要なポジションを占める日本での業績発展と共にグローバルにも貢献していきたい。

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