うっすらあらわれた“隠れジミ”に悩む女性が多数 エスエス製薬がシミ悩み調査

濃くて目立つシミより薄くて目立たない隠れジミの方がやっかい

 エスエス製薬は、全国の20代〜40代の女性1200人を対象にインターネットで実施した「昭和・平成を過ごした女性の令和シミ悩み調査」結果を公表した。調査期間は、2021年11月10日~15日。
 その結果、女性の半数以上がシミに悩んでおり、加齢とともにその悩みは大きくなり、40代では約4人に3人(73.0%)が肌悩みの第1位となっている。
 多くの女性を悩ませるシミだが、自分のシミ対策に73.2%が満足できておらず、61.1%は「シミ対策は終わりがなくツライ」と答え、シミケア疲れも感じられる。
 また、シミには目立つ「濃いシミ」と薄くて目立ちにくい「隠れジミ」があるが、濃いシミに悩む人(41.2%)より隠れジミに悩む人(58.1%)の方が多く、64.2%が「濃いシミは薄くなるが隠れジミはなくならない」とそのしつこさにうんざり。
 87.1%が「自身の隠れジミ※対策に納得していない」と不満を感じていることがわかった。濃くて目立つシミよりも、薄くて目立たない隠れジミの方がやっかいだと、多くの女性が認識している。
 同調査の「隠れジミ」は、遠目ではわからないが近くで見るとわかる程度の、ファンデーションで隠せるような薄いシミを指す。
 「昭和・平成を過ごした女性の令和シミ悩み調査」結果のサマリーは、次の通り。

【令和のシミケア意識と実態】

・女性の半数(53.9%)が悩む「シミ」、40代では肌悩み第1位で73.0%がシミに悩んでいる。

・加齢に伴い悩みが大きくなる「シミ」(肌悩みランキング:20代5位 →30代2位 →40代1位)。 
なのに、10年先に備えてシミケアしている女性は27.5%しかいない。

・はっきり目立つ「濃いシミ」と薄っすら目立たない「隠れジミ※」女性を悩ますのは実は薄めの「隠れジミ」。

「濃いシミは薄くなるが隠れジミはなくならない」64.2%、「自身の隠れジミ対策に納得していない」87.1%。

・現在、シミ対策を行っているのは41.1%。具体的には「美白化粧品」「日焼け止め」「日陰を歩く」。

・自分のシミ対策「満足していない」73.2%、「シミ対策は終わりがなくツライ」61.1%、シミケア疲れもちほら。

・シミの生成工程、「詳しく知っている」のは1割以下。

・女性ホルモンの変化やストレス、喫煙もシミの生成に影響。しかし、「詳しく知っている」のは僅か8.3%。

・自分のシミケア自己採点、100点満点中27.7点とかなり辛口。

【コロナ禍とシミケア】

・コロナ禍でおうち時間は増えたものの、シミケアにかける時間は8割が「変わらない」(79.8%)。

・一方、在宅が増えたことで、半数近くが「日焼けケアが疎かになった」(47.8%)。

・ケアしない人が増えたことで、この先シミへの悩みが増える可能性も。

・自宅で自分で肌のお手入れをする「おこもり美容」、実践した女性は2割と案外少ない?

【過去の日焼け行動、これからの日焼け意識】

・平成生まれの20代の6人中1人が「学校の校則で日焼け止め禁止のルールがあった」(17.0%)。

・昭和生まれの40代の3人に1人は「青春時代、日焼けはファッションだと思っていた」(33.5%)。

・過去に日焼け経験はしているものの、今は「もっと日焼けに注意すべき」(86.6%)、「過去のシミ対策を後悔」(69.4%)、「シミ対策のために日焼けを避けることは重要」(92.0%)と認識を改めている。令和を生きる女性は「日焼けはしない」が原則に。

・とは言うものの、半数が「仕事」(53.5%)や「家事・育児」(51.1%)が忙しく日焼け対策が後回しに。

・しかし、そのまま放置しているわけではなく、「問題意識」(80.5%)を持ち、意識するよう努力している。

【令和のシミケア意識と実態】

・40代女性のお肌の悩み第1位が「シミ」 加齢に伴い悩みは大きく、順位もアップ
 全国の20代~40代の女性1200人を対象に、シミに関する調査を行った。まず、現在のお肌の悩みを聞くと、「毛穴の開き」(62.6%)、「シミ」(53.9%)、「乾燥」(52.2%)の順となった。
 シミ悩みを抱える人を年代別に見ると、20代は32.8%、悩み順位5位とそれほど多くないものの、30代では56.0%と半数以上が悩み順位は2位に、40代になると73.0%とほとんどの女性がシミ悩みを抱え、悩み順位は1位となっている[図1]。
 若いうちはそれほど気にならなくても、加齢に伴い悩みが大きくなるのがシミ悩みの特徴と言えそうだ。

・はっきり目立つ「濃いシミ」と薄っすらと目立たない「隠れジミ」 

 女性を悩ますのは実は目立たない薄めの「隠れジミ」

 シミにははっきり目立つ「濃いシミ」と、遠目ではわからないが近くで見るとわかる薄い「隠れジミ」がある。濃いシミに悩む人は全体の41.2%であったが、隠れジミ※に悩む人は58.1%と、隠れジミに悩む女性の方が多くなっている。
 どの年代でも隠れジミに悩む人の方が多く、シミ悩みが比較的少ない20代でも濃いシミに悩む人は23.3%に対し、隠れジミに悩む人は 46.0%とほぼ2倍も多くなっています[図2-1]。
 そのせいか、87.1%が「自身の隠れジミ※対策には納得していない」と答えている[図2-2]。

・シミ対策はやってもやっても満足できないツライもの?! 約4人に3人は自身のシミ対策に不満あり

シミ対策について聞くと、現在シミ対策を行っているのは全体の41.1%で、具体的には「美白化粧品を利用」(67.1%)、「日焼け止めをこまめに塗る」(64.7%)、「日陰を歩く」(43.0%)などを実践している[図3]。

だが、自分のシミ対策に対して「満足できている」 26.8 %、「納得できている」 26.4 %とともに少なく、多くは満足も納得もできていない。また、シミ対策には終わりがなくツライと感じることがあるかと聞くと、 61.1 %が「ツライと感じる」と答えた[図 4 ]。
 シミ対策をあれこれ実践してはいるものの、満足できる結果が得られず挫折しそうになっている、そんな女性のリアルが浮かび上がった。

・加齢に伴いシミへの悩みが大きくなるのに、10年先に備えてシミケアする女性は3割以下

 図1の通り、シミ悩みは加齢に伴い増えていく。そこで 10 年先に備えてシミ対策や準備をしているかと聞くと、「できている」と答えたのは 27.5%しかいなかった。今現在シミがお肌悩み1位の40代女性ですら、 29.5%しかできていない[図 5 ]。やっても満足できないことが、 10 年先の備えに積極的になれない要因なのかもしれない。

・5つのシミ生成工程、「詳しく知っている」女性は1割以下

 シミが生成される 5 つの工程を提示し、「詳しく知っている」「聞いたことがある」「知らなかった」の3段階で答えてもらった。
 その結果、各工程について「詳しく知っている」と答えたのは1割以下しかいなかった[図6]。

・シミの原因は紫外線だけじゃない?! 知っている女性は8.3%しかいない

 シミは、紫外線を浴びることで生成されるが、紫外線だけではなく、女性ホルモンの変化やストレス、喫煙などもシミの生成に影響する。


 このことを知っているかと聞くと、「詳しく知っている」と答えたのは8.3%と少なく、48.0%が「聞いたことがある程度」、43.7 %が「知らない」と答えた[図 7 ]。シミ対策は、紫外線だけでなく、生活習慣や環境からも見直すことも肝心だ。

・令和を生きる女性のシミケア対策、自己採点は27.7点とかなりの辛口

 シミ対策には取り組んでいるものの、満足できず納得できていない、令和を生きる20~40代女性のリアルなシミケア実態が明らかになった。
 そこで、自分のシミケアを100点満点で自己採点してもらった結果、全体の平均点は27.7点。肌悩みでシミを最も気にしている 40 代女性が平均 29.4 点、シミ悩みがまだ低い 20 代女性が 25.6 点となった[図 8 ]。

 かなり辛口の自己採点結果となったが、シミの生成工程をよく知らない、10年先の対策をとっていないなど、自分のシミケアが十分ではないことを、きちんと自覚していることの現れとも捉えられる。 自己認識した上で、シミケアに取り組むきっかけとして活かして頂きたい。

【シミケアに対するコロナ禍の影響】

・コロナ禍でもシミケア時間は「変わらない」が日焼けケアは「疎かに」。結果、コロナ禍でシミ人口は増えるかも?

 コロナ禍でおうち時間が長くなった人が増えているが、シミケアに影響があったのか聞いてみた。

 まず、おうち時間が長くなったことで、自宅で自分で肌のお手入れをする「おこもり美容」について聞くと、2割の女性が「力を入れた」(20.0%)と答えている[図9]。

 次に、コロナ禍以前と比べたシミケアにかける時間の変化を聞くと、8割が「変わらない」(79.8%)と答えており、シミケアの時間が「増えた」のは13.5%であった。
 この結果をおこもり美容の有無でみると、おこもり美容をした人では35.0%がシミケアの時間が「増えた」と答えている[図10]。
 一方、コロナ禍以降在宅の機会が増え、日焼けケアが疎かになったかと聞くと、半数近くが「疎かになったと思う」(47.8%)と答えた。おこもり美容実践者では、全体平均よりも高い54.6%が疎かになったと答えている[図11]。

【過去の日焼け行動、これからの日焼け意識】

・昭和生まれの40代、日焼けとともに青春を謳歌。平成生まれの20代、校則で日焼け止めが禁止

 紫外線によるダメージには、時間が経って現れるものも少なくない。そこで、日焼けに関する過去の行動を振り返ってもらった。

 「学生時代に日焼けする部活動」を行っていたのは、各年代とも4割前後でほぼ変わらないが、「学校の校則で日焼け止め禁止のルールがあった」のは20代が17.0%とやや多くなっている。
 また、「青春時代、日焼けはファッションだと思っていた」のは40代が33.5%と20代(15.3%)の倍以上多く、40代の3割近くは「日焼けは自己表現の一部」(28.5%)と答え、40代は日焼けがかっこいいとされる青春時代を過ごしたことが伺われる[図12]。

・過去はいろいろあれど、令和の現代「日焼けはしない」が女性のキホンに

 だが、過去の日焼け行動に対する現在の意見を聞くと、年代に関わらず8割以上が「もっと日焼けに注意すべきだった」、7割前後が「過去のシミ対策を後悔している」と答え、9割が「シミ対策のために日焼けを避けることは重要」と認識している[図13]。過去の経験を踏まえ、「今は日焼けしない」が令和を生きる女性の統一見解となっているようだ。

・仕事や家事・育児で日焼け対策が後回しになることもしばしば できなくても、問題意識は忘れない。

 現在の日焼け対策について聞くと、半数が「仕事」(53.5%)や「家事・育児」(51.1%)が忙しく、日焼け対策が後回しになっていると答えている[図14]。過去の経験から「日焼けはしない」と決めているものの、実生活では日焼け対策を最優先にするわけにはいかず、後回しにならざるを得ないようだ。
 とはいえ、日焼け対策が後回しになっていることに対し問題意識はあるかと聞くと、8割が「問題意識を持っている」(80.5%)と答えている[図15]。

 最後に、これまでの日焼けに関するエピソードを自由に書いてもらった。
 「若い頃は焼けた肌のほうが細く見えるから焼いていたので、今シミに悩んでいる」(28歳)、「ソフトテニス部に入っており、黒い方が強く見えるという顧問の方針で日焼け止め禁止だった」(33歳)、「母親が子供の日焼け推進派だったので、ガンガンに日焼けさせられた」(46歳)など、さまざまな日焼けエビソードが寄せられた[文1]。
 だが、その行動を今になって後悔しているといった意見も多くあることがわかった。

■青春時代や、コロナ時代の「シミの芽」生成ライフスタイルの影響は?!

シミの芽を育たせないことにも着目!

髙瀬聡子氏(医療法人愛心高会理事長、ウォブクリニック中目黒総院長)のコメント

 今回の調査で、隠れジミに悩む人が非常に多かったことは驚いたが納得の結果である。これは、将来のシミリスクを多くの方が認識している証拠。隠れジミは、メラノサイトから生まれるメラニンの入った袋(メラノソーム)、つまりは「シミの芽(後述)」が表皮の角化細胞に取り込まれ、そこでのメラニン蓄積がまだ少ない状態と言える。
 シミは、①紫外線やストレス、ホルモンバランスなどの刺激を受けると、肌の角化細胞(ケラチノサイト)が「メラニンの生成」の命令を出す ②この命令を受けて色素細胞(メラノサイト)内の酵素が活性化される ③色素細胞(メラノサイト)内の酵素が活性化されると黒色メラニンが生まれる ④黒色メラニンは色素細胞(メラノサイト)から角化細胞に取り込まれる⑤黒色メラニンが角化細胞に取り込まれたのち蓄積しシミが濃くなっていくーという工程で生成される。
 ここで、シミのメカニズムとして注目したいのが、④の黒色メラニンは色素細胞(メラノサイト)から角化細胞(ケラチノサイト)に取り込まるという工程である。
 黒色メラニンの入った袋(メラノソーム)は、メラノサイトが手を伸ばすようにしてケラチノサイトに受け渡されます。まるで「シミの芽」のようである。シミの芽が育ち、ケラチノサイト、つまり表皮に蓄積していくことでシミとなる。このシミの芽への着目が、シミ対策のアプローチとして注目されている。
 皆さんにお伝えしておきたいことの一つに、シミの原因の一つ「メラノサイトにおけるメラニン生成」をさせないために、紫外線を含む外部刺激をある程度避けてほしい、ということ。
 調査結果から、20~40代の女性は学生時代に日焼けを伴う活動が多かった様子がみてとれる。中でも、40代は青春時代日焼け派だった人も多いようだ。
 また、コロナ禍も相まって、日焼け対策が後回しになっているという方も多かった。コロナ禍でシミケア時間は変わっていなくても、日焼けケアは疎かになったと感じる人が多いことから、日焼けダメージを受けてもケアできていないのではないだろうか。近い将来、シミ人口が増えるかもしれない。
 毎日忙しく生きている私たちが、確実に日焼けを避けることは難しいし、ある程度の紫外線を受けることは体にとっても大事である。だからこそ、メラニンの生成を抑えたり、排出を促すだけでなく、どうしてもできてしまう「シミの芽」を育たせないアプローチがあれば良い。
 以下のシミ対策のポイントも参照いただき、自分の生活やシミの具合に応じて対応しよう。

▶メラノサイトの刺激要因となりうる外部刺激(紫外線、ストレスなど)を少なく

▶内服薬
 ・L-システイン(メラニンの生成抑制、黒色メラニンの無色化、ターンオーバーの正常化)やビタミンC(メラニンの生成抑制、黒色メラニンの無色化)  

▶シミ症状が重い場合、医療機関での治療

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