京都薬用植物園が「みどりの社会貢献賞」受賞 武田薬品

京都薬用植物園 中央標本園

 武田薬品は17日、同社の京都薬用植物園が都市緑化機構による「第10回みどりの社会貢献賞」を受賞したと発表した。
 「みどりの社会貢献賞」は、企業により良好に管理され、市民開放等による地域貢献や生物多様性保全等の環境活動で顕著な功績が認められるなど、全国の範となる緑地について表彰するもの。
 「地域社会への貢献」、「環境改善への貢献」、「先導性・広域性」の3つの審査基準に基づき評価され、京都薬用植物園が生物多様性保全に取組み、自然共生社会の実現に寄与している点や、薬用植物および絶滅危惧種の保全等を通して地域社会に貢献している点が評価され、受賞に至った。
 表彰式は、都市緑化機構が主催する第39回全国都市緑化北海道フェア(愛称:ガーデンフェスタ北海道、2022年6月25日~7月24日の開催)内の全国都市緑化祭にて執り行われる予定である。

京都薬用植物園(研修棟周辺)


 京都市左京区に位置する武田薬品京都薬用植物園は、9万4000㎡の敷地の中に約3200種の植物を保有している。このうち約2000種が薬用植物で、約240種が環境省版レッドリストにランクされている絶滅危惧種だ。
 同園の設置は、①医療関係者、学生、児童への研修、教育支援活動、②薬用植物の栽培研究と技術の継承、③絶滅危惧種など重要な薬用植物の収集・保全ーの3つを目的としており、2000年頃から生物多様性保全に関する取組みを強化した。
 日本植物園協会が2006年に開始した植物多様性保全拠点園ネットワーク事業に参画し、「薬用植物の保全拠点園」として、保全、収集・保存、普及・啓発に努めている。
 また、希少な薬用植物の保護・保全の観点から一般公開はしておらず、見学は完全予約制にて受け入れている。詳細は、https://www.takeda.co.jp/kyoto/で閲覧できる。

展示棟および香辛料園

◆西尾基之京都薬用植物園園長のコメント
 武田薬品は、日本で240年続く製薬会社として常に患者さんを中心に考え、社会に貢献することを目指している。当園の方針として薬用植物および絶滅危惧種の収集・展示・保全等で技術を培い、継承してきた。
 この地道かつ持続的な活動を評価いただいたことに感謝すると共に、今後も生物多様性を保全し、次世代へとつなげていくことで地域と社会への貢献に取り組んでいく。

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