コロナ対応薬局 ラゲブリオカプセル

 「コロナ患者の調剤や、薬をお届けすることができますか」というアンケートがありました。「はい」と返答をし、コロナ患者さんの処方箋を受ける意志を伝え、薬局の仕事の中にコロナ患者対応の業務が加わりました。
 例えば、アパホテルがコロナ中等症患者の宿泊施設となり、ホテルでは医師のオンライン診療や往診体制が整い、ファックスで処方箋を受け薬をお届けすることをしています。
 また、処方箋をファックスで受け取り患者さんのご自宅に伺い、郵便受けに入れることもあります。処方の内容は咳止め、解熱剤、腹痛に対するものがほとんどです。
 昨年末からコロナ対応薬局ではラゲブリオカプセルの常備をすることができるようになり、在庫を持つ薬局がリスト化されたため、処方医からお問い合わせをいただくこともあります。
 新型コロナ経口治療薬のラゲブリオカプセルは、特例承認されたものであり、使用にあたっては、あらかじめ患者又は代諾者に、その旨並びに有効性及び安全性に関する情報を十分に説明し、文書による同意を得てからの投与となります。
 承認条件があり、医薬品リスク管理計画を策定の上、投与が適切と判断される症例のみに投与されます。そのため処方箋とともに2枚の書類も一緒にファックスで届きます。患者さんやそのご家族向けの説明資材もネットから入手することができ、薬袋、薬情とともに患者さんにお渡しします。
 SARS-CoV-2感染マウス、ハムスター及びフェレットモデルを用いてモルヌピラビルの抗ウイルス作用を確認しました等の報告がされています。マウスでは、モルヌピラビルはウイルスを接種した移植ヒト肺組織でのSARS-CoV-2の感染性ウイルス量を減少させ、SARS-CoV-2感染フェレットモデルでは、モルヌピラビルは上気道でのSARS-CoV-2の感染性ウイルス量を減少させるという薬理作用もネットで読むことができます。 投薬後の副作用等の報告をする様式も整っています。
 感染者数が増加し、抗体検査キットの不足をはじめ医療体制の緊迫する事態ですが、「ワクチンの追加接種や新しい治療薬でなんとかコロナ禍を乗り越えることができたら」と願う中、それらに関わることで、地域の医療に少しでも貢献できるようにありたいと思います。

                                 薬剤師 宮奥善恵

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