10月4日に『世界メンタルヘルスデー』啓発活動の一環でオンラインセミナー開催 HGPI、ベータトリップ、ルンドベック・ジャパン

 日本医療政策機構(HGPI)、ベータトリップ、ルンドベック・ジャパンは10月4日、『世界メンタルヘルスデー』(10月10日)の啓発活動の一環として、「10代、20代のメンタルヘルス」をテーマに、10月4日にオンラインセミナーを共催する。メンタルヘルスケアに関心のある教育・医療従事者をはじめ、保護者や一般人など誰でも無料で参加できる。
 同セミナーでは、10 代、20 代のメンタルヘルスについて、社会的偏見(スティグマ)をなくす教育の可能性から、ストレスへの対処方や早期のケアなど、多くの人に役立つ実践的な情報も交えて、メンタルヘルスと教育の専門家が解説する。
 若者たちのメンタルヘルスに関わる専門家はもちろん、当事者や保護者、メンタルヘルスに関心を持つ人の参加が期待される。
 厚生労働省によれば、2022年に小中高生の自殺者数が500人超となった。これは統計を遡ることのできる 1980 年以降最多である(1)。
 原因は、健康問題が最多とされているが、健康問題は精神疾患だけではなく、自殺に至る過程で心身の不調が関係すると言われている(2)。また、新型コロナウイルスの感染拡大期において人との関わり方が変化したことに伴い、孤立・孤独の社会問題がより一層深刻さを増したことで、若年層におけるメンタルヘルス対策が重要な社会課題となっている。こうした背景から、日本政府も厚生労働省を中心に若年層のメンタルヘルスを維持できる環境づくりへの取り組みを強化している(3)。
 また、2022 年度からは、高等学校学習指導要領が改訂され、高校の保健体育の科目のなかに精神疾患の予防と回復が追加(4)され、予防・早期発見のために約 40 年ぶりに学校で精神疾患の学習機会が設けられた。

(1) 厚生労働省自殺対策推進室および警察庁生活安全局生活安全企画課 「令和4年中における自殺の状況」 P38 令和5年3月14日
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R05/R4jisatsunojoukyou.pdf

(2) 内閣官房孤独・孤立対策担当室 「孤独・孤立対策に関する政府の取組」 P2,21 令和5年2月
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_yushikisha/dai1/sankou1.pdf

(3) 厚生労働省 「若年層の自殺をめぐる状況」 p106 令和1年9月 https://www.mhlw.go.jp/content/r1h-2-3.pdf

(4) 文部科学省 「改書 「生きる力」を育む高等学校保健教育の手引」 P54 令和3年3月
https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/20210310-mxt_kouhou02-1.pdf

 オンラインセミナーの開催概要およびプログラムは、次の通り。

【開催概要】
◆ 日時:10月4日(水)19:00-20:30

◆ 開催方法:Zoomウェビナーによるオンライン開催(参加無料)※要事前登録

◆ 参加申込方法:事前登録された人へ Zoom ウェビナーの URL を知らせる。
◆申し込みフォームhttps://forms.office.com/r/RFwi10SRe3

【プログラム】

◆講演 1 テーマ:メンタルヘルスへのスティグマを減らすための教育の可能性と課題
山口創生氏 (国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域精神保健・法制度研究部 精神保健サービス評価研究室長)

◆講演2 テーマ:10代、20代の抱えるストレスとマネジメント方法
杉山智風氏 (京都橘大学総合心理学部 助教)

◆講演 3 テーマ:若者への早期介入の重要性と相談支援体制について
根本隆洋氏 (東邦大学医学部精神神経医学講座・社会実装精神医学講座 教授)
パネルディスカッション(Q&A 形式)

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