大阪府の衛星都市の自民党市町村議員で構成する「薬剤師問題議員連盟」設立総会が25日、大阪市内のホテルで開催され、大阪府薬剤師連盟から要望書が提出された。同総会では、学校薬剤師活動についての基調講演が企画され、市町村議員に、まず、学校薬剤師への理解を求めた。
大阪府下にはこれまで、大阪府議会、大阪市会、堺市議会の各薬剤師問題議員連盟が組織されており、今回が4つ目となる。
尾島博司大阪府薬剤師連盟会長は、あいさつの中で同連盟設立の経緯について、「昨年7月、国からの新型コロナに対する医療従事者への支援金対象者として、薬局・薬剤師が外されたことに端を発する」と明言。
さらに、「医療用医薬品やOTCを通じて新型コロナ感染の可能性がある患者と対応する現場の士気を上げるため、大阪府下の市町村に慰労金をお願いした。大阪府、大阪市、堺市には、薬剤師問題議員連盟があるが、衛星都市の市町村にお願いする組織が無かった」と振り返る。
その上で、「府議会、市議会、全ての市町村議会の議員が集まる大阪府看護連盟の‟看護を考える地方議員の会”をヒントに、今回の議員連盟を考案し、発足をお願いした」と説明した。
尾島氏は、来年7月の参議院選挙に付いても言及。「本年10月の衆議院選挙では、大阪地区の自民党候補者は全敗した。自民党が下野に下った時もブレずに自民を応援してきた当団体としては、寂しい思いをしている。来年7月の参議院選挙では、比例代表は神谷まさゆき日薬連盟組織内統一候補、大阪選挙区からは松川るい先生の当選を是非ともお願いしたい」と呼びかけた。
一方、池内秀仁薬剤師問題議員連盟会長(松原市議会議員)は、「薬剤師の皆さんから色々な問題や地域医療の環境向上に向けての提案を頂ければ、力を結集して取り組んでいく所存である」と強調し、「また、来年7月の参議院選挙では、神谷まさゆき候補、松川るい先生が当選されるようにしっかりと努力したい」と語気を強めた。
基調講演では、西田恵蔵大阪府薬学校薬剤師部会長・大阪府薬理事が、「薬剤師職能のひとつを紹介、学校薬剤師の活動について」をテーマに講演した。
西田氏は、「1930年に学校薬剤師制度ができて91年になる。学校環境、衛生、飲料水、換気、健康相談などについて専門の立場からアシストし、学校教育に貢献しているこの制度は世界で日本だけである」と強調。 さらに、「学校薬剤師の報酬は、年間30万円から5000円まで地域によって大きなバラツキがある。活動に見合った報酬の確立など、この制度が維持発展するようにご協力頂きたい」と訴求した。
設立総会での来賓あいさつの概要は次の通り。
◆松川るい参議院議員
リフィル処方箋やオンラインでの服薬指導など、薬剤師をとりまく環境は激変しており、地域に密着した役割が重要となってきている。こうした中、地域に根差して活動する自民党地方議員の先生方と一緒に考えていく今回の議員連盟は、非常に素晴らしい。
来年7月の参議院選挙は、政権与党の自民党がしっかりと大阪で府民の皆さんや薬剤師の先生方と繋がり、発展する基盤となるものにしたい。私は、神谷候補と供に走り回って、必ずや勝利する。
◆本田あきこ参議院議員
学校薬剤師は、コロナ禍の前から教室の換気の指導をするなど重要な役割を果たしてきたことを地方議員の先生方にもご理解頂きたい。今回の議員連盟設立が薬剤師の支えとなり、ひいては府民の安心安全に繋がることを祈念したい。
薬剤師の声を薬剤師の言葉で語ることのできる神谷候補は、厳しい中で活動している。来年の参議院選挙では、神谷候補、松川先生ともによろしくお願いしたい。
◆とかしきなおみ前衆議院議員
私は先の衆議院選挙で下野したが、薬剤師のために少しでもお役に立てるようにこれからも活動させていただく。
薬剤師問題議員連盟は、地方選挙の時には薬剤師が応援し、そして日頃の薬剤師活動を先生方に支えて頂くというお互いがウイン・ウインの関係を築き、それが、最終的に市民の皆さんのお役に立てると考えている。
ワクチン接種、PCR検査、抗原検査など、疾患の発症予防への貢献もこれからの薬剤師の重要な職能の一つであり、その実現に尽力したい。
◆神谷まさゆき日薬連盟組織内統一候補
12月23日からのワクチン検査パッケージのように、非常事態に地域住民の健康と安心を守り、同時に地域経済を回して行くのも薬局の特徴の一つである。
また、今後さらに公衆衛生を向上させ、健康寿命を延伸し、地域医療提供体制をしっかりと充実させていくためには、薬剤師問題議員連盟が大きな力になると確信している。私自身も少しでも皆様の力になれますように来年7月の参議院選挙当選を目指して全力で取り組んで行きたい。