中和抗体の新型コロナ治療薬開発で慶應大学と共同研究契約締結  田辺三菱製薬

 田辺三菱製薬は18日、慶應義塾大学医学部と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療に応用可能な中和抗体に対する共同研究契約を17日に締結したと発表した。
 慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科学教室の竹内勤教授および竹下勝特任助教は、他グループとの共同研究により、COVID-19から回復した患者の免疫細胞の遺伝子解析から、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する中和抗体を複数取得している。
 同契約に基づき、田辺三菱製薬と慶應義塾大学医学部は、これらの候補抗体をCOVID-19の治療薬として活用できるよう共同研究を進めていく。
 慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科学教室では、関節リウマチなどの自己免疫疾患に対する診療および研究を行っている。主要な研究テーマの一つとして免疫担当細胞の遺伝子情報から人工的に抗体を作成する技術を確立し、それを用いて患者由来の自己抗体の詳細解析を行っている。
 昨年4月には、慶應義塾大学医学部、および慶應義塾大学病院が一丸となってCOVID-19を克服するための「慶應ドンネルプロジェクト」が立ち上がり、その中の一つとしてSARS-CoV-2に対する中和抗体作製に取り組んでいる。
 一方、田辺三菱製薬グループでは、カナダの連結子会社であるメディカゴ社におけるCOVID-19の感染予防をめざしたワクチンの開発などを通して、COVID-19の感染予防への取り組みを推進してきた。同契約を通して、COVID-19の治療にも取り組むことでり、喫緊の社会課題の解決に、より一層貢献していく。

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