ベレキシブル 韓国で中枢神経系原発リンパ腫での販売承認取得  小野薬品

 小野薬品は8日、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤「ベレキシブル」について、韓国小野が5日に中枢神経系原発リンパ腫の効能効果で韓国食品医薬品安全処(MFDS)から販売承認を取得したと発表した。対象は、再発又は難治性のB細胞性中枢神経系原発リンパ腫。
 今回の承認は、日本で実施した再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)患者を対象にベレキシブルの有効性および安全性を評価した多施設共同非盲検非対照p1/2試験(ONO-4059-02)結果に基づくもの。
 同試験では、今回、承認された用法及び用量である 480 mg(空腹時)投与群において、主要評価項目である中央判定による全奏効率(ORR)は 52.9%(9/17例)であった。
 グレード3~4の主な副作用は、好中球減少、白血球減少および高トリグリセリド血症で、各々11.8 %(2/17 例)に認められた。 この承認により、ベレキシブルは、標準治療が確立していない再発又は難治性のB 細胞性PCNSL患者の治療薬として韓国で初めて承認されたBTK阻害剤となる。
 ベレキシブルは、選択性の高いBTK阻害剤だ。B 細胞受容体(BCR)シグナル伝達は、B細胞系リンパ球細胞の生存、活性化、増殖、成熟および分化に関する中心的役割を担っている。
 特に、B 細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)および慢性リンパ性白血病(CLL)では、BCRシグナル伝達経路が恒常的に活性化していることが知られている。ベレキシブルは、BCR の下流に位置するメディエーターであるBTK を阻害することから治療効果が期待される。
 日本において、小野薬品は昨年3月に「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」の効能又は効果でベレキシブルの製造販売承認を受け、昨年5月に同剤を発売。
 その後、昨年8月に「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫」の効能又は効果で追加承認を取得した。
 がん領域以外では、天疱瘡(P2試験)および全身性強皮症(P1試験)を対象とした臨床試験を実施している。
 

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