スキリージ150mg単回投与注射剤 米国で成人尋常性乾癬対象に発売  アッヴィ

 アッヴィは9日、米国で中等症から重症の成人尋常性乾癬患者さんを対象とするIL-23阻害剤「スキリージ」150mgの単回投与注射剤を発売したと発表した。 これまで、1回の投与につき75mgの注射剤2本を使用していたが、150 mg注射剤では、1回の投与につき注射剤1本を、プレフィルドペン型またはプレフィルドシリンジ型で、初回と2回目の投与後12週間隔で投与する。
 新しいスキリージ150mgペン型注射剤には、幅の広いグリップハンドルと投薬プロセスを音と表示で知らせる機能が備わっている。
 FDAは、3つの臨床試験データを基に、4月にスキリージ150 mg注射剤を承認した。これらの臨床試験により、スキリージ150 mg単回投与注射剤は、1回の投与につきスキリージ75 mg注射剤を2本投与した場合と生物学的に同等であり、同一の効果を発揮し、一貫した有効性および安全性プロファイルを有することが示された。
 スキリージは、ベーリンガーインゲルハイム社とアッヴィとの業務提携の一環で開発され、アッヴィが世界的にスキリージの開発と販売を主導している。
 乾癬は、慢性的な免疫介在性炎症性皮膚疾患で、皮膚細胞の急激な増殖により肥厚した鱗屑状の皮膚が形成される。
 米国では、推定で750万人が罹患し、その約80~90%が尋常性乾癬である。乾癬患者は、重大な感情的、心理的および社会的負担も経験し、生活の質に悪影響が及ぶこともある。
 スキリージは、全身療法または光線療法の対象となる中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者の治療を適応としている。

◆アッヴィイミュノロジー事業本部長のパトリック・ホーバー氏のコメント
 我々は、乾癬とともに生きる多くの患者さんが、疾患管理の柔軟性を求めていると認識している。そのため、スキリージの使用経験のある患者さんや医療従事者に対して、慣れ親しんだ治療経験をさらに改善し、注射回数を減少することができたことを誇りに思う。
◆認定皮膚科医で米国アリゾナ州フェニックスのMedical Dermatology Specialists創設者リンジィ・アッカーマン氏(M.D.)のコメント 乾癬患者さんが自分に適した治療選択肢を見つけるうえで、医師は皮疹を評価するだけでなく、患者さんのライフスタイルに合った治療方法を検討することも必要である。
 スキリージ150mg単回投与注射剤は、1年に4回注射の維持療法プランを可能とし、乾癬治療における新たな選択肢として期待している。

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