神農大神例祭で新型コロナウイルス禍収束祈念     大阪府薬

祭文奏上する藤垣会長

 大阪府薬剤師会は15日、同会館で神農大神例祭を開催し、新型コロナウイル禍収束と薬業界の繁栄を祈念した。
 同例祭は、1959年5月4日に少彦名神社祭神の分身を大阪府薬剤師会館に奉安し、薬業界の繁栄を祈願するため、毎年多くの薬業関係者が集まって厳粛に執り行われてきた。だが、本年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために例祭を縮小し、大阪府薬の執行部のみが参加しての開催となった。
 祭典では、修祓、献饌、祝詞奏上、祭文奏上、玉櫛奉奠などの神事を行い、新型コロナウイル禍収束と薬業界の繁栄が祈念された。

厳粛に神事を執り行う別所宮司


 別所賢一少彦名神社宮司による祝詞には、通常の祝詞に「痛く庶民を苦しめる新型コロナウイルスを早く収束したまえ」の構文を追加。藤垣哲彦大阪府薬会長の祭文にも「新型コロナウイルスが流行り、日本はもとより世界の人々を苦しめんとす。この病を一時も早く収めることを祈念す」の文言が加えられ、世界中の新型コロナウイル禍が完全に鎮まるよう祈願された。
 また、世話人代表あいさつで児玉孝元大阪府薬会長が、「少彦名神社は薬の神様であり、江戸時代にコレラが流行った時、虎のお守りで鎮静させた」と紹介し、「こうした歴史から、本来なら薬に係る皆さん全員で本日のお祭を開催したかったが、新型コロナウイルス感染予防で止む無くこの形になった」と説明した。
 さらに、「藤垣会長の祭文奏上の中にあったように、我々薬剤師は世のため、人のために役立つことを神様にお誓いした」と強調。その上で、「困難な時代だからこそ、是非、薬剤師として世の中の役に立てることをお祭りを通して心に誓いたい」と訴えかけた。
 児玉氏は、「少彦名神社からマスク3000枚が寄贈された」ことも報告し、「厚く御礼申し上げたい」と謝辞を述べた。

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