アストラゼネカの新型コロナワクチン国内製造承認取得

 アストラゼネカは21日、新型コロナワクチン「バキスゼブリア」の国内製造販売承認を取得したと発表した。医薬品医療機器等法第14条の3に基づく特例承認として取得したもの。新型コロナ感染症の予防を適応とし、18歳以上が対象となる。
 厚労省は、オックスフォード大学が主導する英国・ブラジル・南アフリカにおけるP3相臨床試験の有効性と安全性に関する良好なデータと、国内PI/II 相臨床試験結果をもとに承認した。
 バキスゼブリアの用法・用量は、「成人には0.5mLを4~12週間の間隔をおいて2回筋肉内に接種する」と定められており、医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、同剤について最大の効果を得るためには 8 週以上の間隔をおいて接種することが望ましいと注意喚起している。
 この用法・用量は、臨床試験において良好な忍容性を示し、2回目接種後15 日以降の症候性新型コロナ感染症を予防し、新型コロナ感染症に関連した重症例及び入院例もみられなかった。
 日本における当ワクチンの生産は既に開始されおり、今後数週間以内にワクチンの出荷を開始する予定である。同ワクチンは、6 大陸80か国以上で条件付き販売承認や緊急使用が認められており、WHO の緊急使用リストにも加えられたため、COVAXファシリティを通じて最大142カ国へのアクセスが促進される。
 バキスゼブリアは、通常の冷蔵温度(摂氏 2~8 度)で最低 6 カ月間保管、輸送および管理が可能であり、既存の医療体制において投与が可能である。
 アストラゼネカは、世界中の政府、国際機関、パートナーと協力し、パンデミック期間中は営利を目的とせず広範かつ公平にワクチンにアクセスを可能とするために尽力していく。

 なお、日本国内では、アストラゼネカ製ワクチンは、公費接種の対象外として使用が見送られている。極めて稀であるが、血小板減少を伴う血栓症の副反応が海外で報告されているためで、今後、海外同様に対象年齢や使用法の限定が検討される見込みだ。

 ◆アストラゼネカ代表取締役社長のステファン・ヴォックスストラム氏のコメント
 この度の我々のワクチンの承認が、日本における 新型コロナ感染症収束に向けた一助になることを願っている。パートナー各社の協力のもと、ワクチンの安定供給に向け、当社のワクチンはすでに生産が進行している。

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